キャバ嬢の仕事は割に合わない

キャバ嬢 若い女
真鍋昌平著「闇金ウシジマくん1巻」小学館

銀座のクラブホステスがモデルなら、キャバ嬢は読モのようなものだ。

お酒を楽しく飲むだけで、いっぱいお金が稼げる仕事くらいの認識で始めてしまう。

 

時給は普通のバイトの2倍以上なのにはワケがある。

男が金に任せてセクハラ・パワハラをするので、キャバ嬢は削られていく。

 

信用できない人々に囲まれて、適応するためにキャバ嬢脳になっていく

他人のサイフの中身を探るために、稼げるか人を見抜く方法も身につけている。

キャバ嬢の言葉を信じる愚

キャバ嬢は基本、男たちに夢を見せる事で収入を得ている。

その言葉に酔いしれるのはいいが、真に受けてはいけない

 

男をおだてる

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん1巻」小学館

 

ウソと知りながら、ウソに気が付かないフリをして楽しむのが客の作法。

キャバ嬢の言葉を信じたらどうなるか?

こうなる。

 

男の影に隠れる

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん1巻」小学館

 

怖い人のウシロの安全圏からモノを言う姿が似合う

 

虎の威を借りて、気が大きくなるキャバ嬢の姿がカワイイ。

キャバ嬢に

 

「騙したな!」

 

と罵るのは無粋だ。

最初の出会いからお金が介在していたわけで、キャバ嬢がお金が多い方へなびくのは、正しい行動である。

 

だから男側がキャバ嬢を切る時にも、あと腐れなく切る事ができる。

そういうドライな関係。

 

よりカジュアルな店は、客も嬢も素人っぽく安っぽい。

 

安いキャバ

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん14巻」小学館

 

特別な教育を受けない、ただの女が設置されている。

 

アフターの誘いを無視

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん14巻」小学館

 

「店が終わったらアフターでカラオケ行こうよォ~~」

 

「えー。

モスコミュール飲みたいっ!!」

 

客のアフターの誘いを無視して酒を注文。

受け流すというよりも、意志疎通を遮断するあたり露骨すぎる。

 

嫌いな男の願いなので、金だけ使わせて相手の希望を無視しても構わない。

キャバではそれでも卑屈な男がついてくる異常な空間だ。

 

はじめはキャバ用のキャラを作っていたが、人間はそんなに器用ではないので、このキャラクターが染みついていく。

 

結婚しても夫に対して病的にわがままだったり、ATM代わりに使って憎悪の中で離婚する

目先の利益を負い過ぎて、自分が幸せになる方法を見失ってしまう。

 

これがキャバ嬢脳の怖いところ。

客が帰った後に

 

タバコを吸う

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん14巻」小学館

 

「セコい客だね」

 

と吐き捨てる。

だが彼女たちは客達に同じケータイを買わせて、それをさばいて小銭を稼いでいる。

 

話す女

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん14巻」小学館

 

どの口で客にセコいと言えるのだろうか。

自分がやっている事はセコいのではなく、賢いと信じている

 

この自分勝手な思考回路が定着して、自分のおかしさを認識できないようになる。

他人に批判的で、自分がする事は美化する。

キャバ嬢がそうなってしまうのも仕方がない。

 

客は、金を出してセクハラに来るような男たちなのだから。

キャバ嬢の仕事は、思考回路がどんどんむしばまれていく。

その病いの手当として、給料が高いのだ

 

関連:キャバ嬢が色恋営業で男から金を引っ張る方法

 

昼間の仕事を持っている

藤代彩花

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん24巻」小学館

 

デザイン事務所で下積み中の藤代彩花。

彼女も一時期、キャバ嬢もやっていた。

下積みが必要な仕事の場合、短時間で稼げるバイトとしてキャバ嬢を選ぶ者もいる。

 

だが、代償として男性不信になる。

客の側は、アプローチをかけてもいい場所としてキャバクラを使っている

 

お金をもらう代わりに、キャバ嬢は疑似的な好意を返す。

客の中にはそれを本気と捉えて、辞めた後でもしつこく誘ったりする。

 

藤代彩花も、キャバ嬢時代の客にフェイスブックを見つかって、書き込み攻勢にうんざりしている

キャバ嬢を辞めたのだから、もう私的な部分の切り売りはしていない。

 

だが客の方は未だに彩花の事を、自分がアプローチしても良い女性だと思っている。

彼女たちとコンタクトをとる際には、本来は全てにおいて金がかかる。

 

客の男は、自分の会話が面白いからキャバ嬢が笑ってくれていると勘違いする。

だから辞めても、俺と話がしたいだろうと信じている。

 

これがキャバクラの難しい所。

男に好意があるような言葉を投げかけるのは、プライスレスになっている。

もし金額がメニューのように

 

『仕事できるんですね、すごぉい』・・500円

『好きなタイプです』・・2500円

 

と決まっていたら、客も冷める

これらは全て、酒代に含まれている。

 

藤代彩花

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん24巻」小学館

 

今はドラッグストアで、人の健康に携わるアルバイトをしている。

この方が彼女にとって、良いだろう。

 

他にも、自分の店を出すために歯を食いしばってキャバ嬢をしている女もいる。

⇒ キャバ嬢の花蓮

 

キャバ嬢はお得な仕事じゃない

乱暴ないじり方をする客もいる。

 

罵られるキャバ嬢

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館

 

「超ブス! そこ座るなよ」

 

「なんでキャバクラにいられるの? つーかお前が生きてる意味教えて」

 

キャバクラは、日常で出来ないハラスメント行為が横行している。

それはセクハラだけでなく、罵詈雑言をぶつけるハラスメントもある

 

キャバ嬢はプロだから、頭を切り替えて我慢できているのだろうか?

いや、できない。

 

鬼の形相

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館

裏ではこの形相

 

「大丈夫な訳ねーだろ?
 あんなクズに悪口言われてやってられるかよ!」

 

風俗ほどあからさまでないものの、人の尊厳を切り売りしている

時給が多少高いのは、この我慢代が含まれているに過ぎない。

全然、お得な仕事ではない。

キャバ嬢はくのいち

キャバクラは夜の世界の入り口付近にある。

そこには留学資金や学費のためにバイトをするコや、ガッツリと本業としてやっている女などが混ざり合っている。

 

昼間の世界に戻ったりするコもいれば、よりディープな夜の世界に沈む女もいる

ちょうど海と陸地の境界のように、多種多様な生き物がうごめいている。

 

そこに闇の住人もちらほら姿を現し、目についたキャバ嬢を闇の世界に引きずりこむ。

闇の住人に取り込まれると、くのいちのように使い捨ての駒にされてしまう

 

現代版の女の忍び、くのいちのような存在。

店の情報を聞きだしたり、ニセの情報を流したりする道具に使われる。

 

ヤクザの指示で、半グレ集団にガセの情報を流したキャバ嬢。

 

電話するキャバ嬢

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん44巻」小学館

 

札幌出身というのが実にリアルだ。

 

西の方なら、沖縄・博多・大阪・名古屋・神奈川などがあるが、北海道の女はいきなり東京に出てくるしかない。

実家の生活基盤が弱く戻る場所がない上、近場に頼れる人もおらず、東京に入植するしかないような状況の者が多い。

 

そんなキャバ嬢にガセネタを流すよう指示したヤクザたちは

 

ヤクザたち

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん44巻」小学館

 

「女の始末、考えとけ」

 

『はい。フィリピンで人身売買してる兄弟分に相談中です』

 

当のキャバ嬢のことを捨て駒のようにしか思っていない。

闇の住人にとって、専業のキャバ嬢はカタギではないという認識のようだ。

 

キャバの世界で見栄えが悪ければ屈辱を強いられ、頭角を現せば闇の住人に目を付けられる

 

例えスパイのように使われなくても、ヤクザの情婦や囲われママなど、ヤクザが手を出してもいい女にカテゴライズされている。

 

こうして考えると、キャバ嬢は割のいい仕事でも何でもない。

キャバ嬢の何が悪なのか?
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