今回は性欲と金銭欲という、闇金ウシジマくんらしいテーマを題材にします。
にわかには信じがたいことだが、キャバ嬢は人間から暗号資産になっていく・・・
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キャバクラが緩かった時代
まず最初に、今までのキャバクラの在り方をおさらいしてみよう。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
かつてのキャバクラは運営が属人的で隙があり、キャバ嬢もバイト感覚の者が多く、設定のゆるいUFOキャッチャーのようなチャンスがあった。
客にとってもマッチングアプリのない時代、半分素人の女性との出会いの場になっていた。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん10巻」小学館
接客業とわかっていても女に弱音を吐かれると、男は自分だけ特別で、頼りにされているという夢が見られた。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
男にとって「どしたん、話聞こか?」という状況は、抱ける確変に入ったと確信して、脳より下半身に血がめぐる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館
男はこの状態の時に最も知能が下がるから、キャバ嬢はジャカジャカお金を引き出すことができる。
キャバクラで男は夢を見て、女は実利を得る、それなりに健全な関係が成り立っていた。

キャバクラはお金のゴミ捨て場になった
社会がクリーンになるにつれて、キャバクラはコンプライアンス的にグレーと見なされ、接待で使う会社員の足が遠のいた。
そうなると銀行に預けられないような金を使いに来る、筋の悪い客がメインになる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館
客たちが捨てるようにお金を使う様を見て、キャバ嬢は無意識のうちにお金を不浄なものと思うようになる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん17巻」小学館
キャバ嬢はお金を稼ぐのは好きだが、いざ手に入ると穢(けが)れていると感じて、浪費をして手放してしまう。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29
だから売れっ子キャバ嬢でも、意外と貯蓄が少ない。


キャバ嬢は感性が壊れていく
基本的にキャバ嬢は、新千円札と一万円札の肖像画の見分けがつかないように、どのおじさんの顔も一緒に見える。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん10巻」小学館
キャバ嬢はそんな何の興味もないおじさんの話に耳を傾け、心酔してるような演技をする。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館
内心とは違う仮面をつけている内に、彼女たちの感性は壊れていき、美しい花を見ても感動できなくなる。
心の渇きからバーキン(バッグ)を手に入れても、もはや感性を売り払った後なので、何の感動もない。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん1巻」小学館
人間は感性によって心地よいと感じる方向を見つけ、徐々に自分に合った人生を歩んでいく。
しかし感性が死んだキャバ嬢は、水商売の出口を見つけられずに、ズルズルと続けることになる。
狐は100年ごとに尾が一本増え、最後は九尾の狐という妖怪になると言われているが、キャバ嬢もこれと似たところがある。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん20巻」小学館
彼女たちは歳を重ねるごとに悪知恵と捻(ひね)くれを覚え、三十路を越える頃には手が付けられない毒饅頭になる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん41巻」小学館


社会がシステム化して、廃れるキャバクラ
社会のシステム化はあらゆる無駄をなくし、キャバクラにも収益最大化を目指す、営業マネジメントが持ち込まれた。
しかし元来キャバ嬢になるのは、ADHD(注意欠如・多動症)や人格障害などの理由で、一般社会に適応できなかった者が多い。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん42巻」小学館
そんな彼女たちに、キーエンスばりの厳格な営業管理手法が合うワケがない。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん42巻」小学館
自由民にならざるを得なかった彼女たちは、男だったら半グレになっていただろう。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん43巻」小学館

昼職から逃れてキャバ嬢になったのに、彼女たちは再び企業文化に追われることになった。
何かから逃れようとする時、人のIQは跳ね上がり、イノベーションを生む。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん42巻」小学館
キャバ嬢は元々SNSを集客に使っていたが、これがデジタル上の自分の店舗になり、個人で営業できることに気が付く。

こうしてキャバクラという市場で取引されていた彼女たちは、店にマージンを取られることのない、野良キャバ嬢になっていった。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん41巻」小学館
野良になった彼女たちは既にキャバ嬢ではないが、その精神性は変わらないので、ここではキャバ嬢と呼び続ける。

男の選び方
キャバ嬢たちが育った環境は、親の代から複雑なことが多い。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん14巻」小学館
そのため素の彼女たちは食事の仕方が汚かったり、生活力の全般が低い。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

お嬢様育ちというキャバ嬢がいたら、生い立ちからフィクションで構成された、生粋のキャバ嬢だ。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん17巻」小学館
彼女たちはお嬢様設定なのに、水害のハザードマップで『ここにいてはダメ』と書かれてる、江戸川区出身だったりするのはムリがある。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん9巻」小学館

機能不全な家庭の女児に、初潮が早い傾向が見られるのは、いち早く巣立つ必要性に迫られてのことだ。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん14巻」小学館
そんな彼女たちの深層心理には守られたいという願望が強く、交際相手にイカつい男を選びやすい。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん43巻」小学館
特にイカつい男が自分にだけ優しい面を見せると、それが彼女たちの欠けた人間性にハマり、案外と簡単に落ちてしまう。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん43巻」小学館
しかしイカつい男の暴力性は、それほど器用にできていないので、身近な女性にも向けられるようになる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん43巻」小学館
不幸な環境に生まれた女が大人になると、無意識の内に生まれ育った環境を再現してしまう。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん32巻」小学館
ダンゴ虫が日当たりの良い環境で生きられないように、彼女たちも日の当たる場所は、まぶしすぎて居心地が悪い。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん26巻」小学館

交際後のキャバ嬢がぞんざいな扱いを受ける理由
男は射精をすると脳内の興奮物質が一気に低下して、気持ちが急激に冷めていき、さっきまで夢中で乳首を吸っていた自分を悔い改める。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館
いわゆる賢者タイムと呼ばれるもので、女性にわかりやすく説明すると、ひとりで山奥にこもって陶器の壺を焼きたくなる心境だ。
そんな高尚な気持ちの時に、俗物のキャバ嬢のおしゃべりを聞かされると、憎しみさえわいてくる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館
男が彼女たちに最も価値を感じるのは、初めて性行為をする前あたりで、以降は価値が暴落していく。

なぜキャバ嬢は薄っぺらい会話しかできないのか?
キャバクラ時代の彼女たちのトークスキルは、男性客の言葉をキャッチアップして、欲しい言葉を返すことに特化していた。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
自分から様々な話をすることがあったとしても、それはADHD(注意欠如・多動症)特有の落ち着きのなさで、話はすべて尻切れで終わる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
彼女たちの会話のパターンが限られていることに気付くと、男は九官鳥と話している気になる。
キャバ嬢と7時間話すより、小学生のアサガオの観察日記を読んだ方が、よほど実りがある。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
彼女たちが熱く夢を語ったとしても、それはどこかで見聞きした誰かの生き方を切り貼りした、フランケンシュタインの人生論だ。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
虚業に生きる彼女たちには自分の物語がなく、語り合えることが何も無い。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
見た目は派手だが味わいのない、アメリカのケーキみたいな生き様がキャバ嬢だ。
これが彼女たちより、スタバでバイトをする女性の方が魅力的な理由だ。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん24巻」小学館

キャバ嬢は中古車の売り方と同じ

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
彼女たちに男の選択権があるのは最初の方だけで、あとは中古車と同じように、いろいろな男に乗り換えられてしまう。
男が代わる度にいろいろなところがスレてしまい、時には「水子を堕ろした水没車」などと、ひどいあだ名をつけられたりする。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
ワンオーナー車になれなかった彼女たちは、せめて外見だけでもお直しして、高く売ろうと整形に走り出す。

整形がトドメになる
人類が言語を使う前は、猿と同じように顔の表情でコミュニケーションをとっていた。
この能力は遺伝で伝わるため、普通の人間は誰に教わらなくても、顔の情報が正確に読み取れる。
だから整形で自然に反した顔になると、見る人は情報が読み取れず、不安な気持ちになる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん39巻」小学館
人を見抜く方法『第五章 男女の人間学』整形はなぜ、悪い事のように扱われるのか?
整形を繰り返す内に本人の審美眼も歪んでいき、顔に少しでも余白をみつけると、マインクラフトみたいにガリガリ削ってしまう。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん11巻」小学館
彼女たちの主食が金粉をまぶした寿司なのは、アゴの削り過ぎで最終的に咬合力(噛む力)が、岩ノリをついばむ魚くらいになってしまうからだ。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん17巻」小学館
時が経つともっと悲惨で、整形の人工物は生体と違って変化をしないので、不気味の谷現象(人に模したロボットに抱く嫌悪感)が起こる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん21巻」小学館
では性的アピールに有効な、胸を大きくすれば良いと思いがちだが、これも安易な発想だ。
確かに港区の整形外科医は、医師免許を持ったラブドールの組立工と呼ばれているが、上手な豊胸は容易くない。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん37巻」小学館
年齢が不明確な太古の昔、男は生殖適齢期の女を見分けるのに、胸の張りと乳首の位置で判断していた。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん21巻」小学館
男たちの脳には顔を識別するのと同じくらい、胸の情報を読み取る能力が備わっていて、少しの不自然さも見逃さない。

豊胸は服を着ている内は集客のメリットがあるが、一度でも脱いだら異物感がバレてしまうリスクがある。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん20巻」小学館
つまりキャバ嬢たちは未来を担保にして、いま得られる報酬を最大化しようとしているのだ。
世間の人が堅実な積み立てNISAをやってる中、彼女たちはフルレバレッジ(限界倍率)の信用取引に、人生を賭けている。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん8巻」小学館
キャバ嬢=暗号資産
ここまで読んで一体いつキャバ嬢が、デジタルな暗号資産になるのだと思っている方もいるだろう。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん44巻」小学館
実は彼女たちは既に、暗号資産と同じデジタルの世界の住人になっている。
例えば加工されたインスタ写真の中でのみ映える彼女たちは、使えるお店がない暗号資産(通貨)と一緒で、リアルな世界に実体がない。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
生まれについても似ていて、最初の暗号資産(通貨)のビットコインは、実在するのか怪しいサトシ・ナカモトによって生み出されたとされている。
キャバ嬢たちの出自もあいまいで、お父さんが誰だか分からない。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん24巻」小学館
ヴァーチャルな存在の彼女たちは、ウソという衣を身にまとわないと、リアルな世界に居場所がない。

当初の暗号資産は国も銀行も介さずに送金が出来る、手数料のかからない新しい通貨として脚光を浴びた。
キャバ嬢たちもキャバクラの管理を介さずに、野良で直接取引をするようになった。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
しかし主体的に取引をしてるつもりでも、ダークウェブで暗号資産が流通してるように、彼女たちも知らない内に勝手に取引されている。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん43巻」小学館
最も共通しているのが暗号資産もキャバ嬢も、人々の欲望のみが価値の源泉になっていることだ。
当初は暗号『通貨』だったものが、通貨の代わりにはなり得ずに、暗号資産というお金を入れておくだけの箱になった。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん40巻」小学館
キャバ嬢たちもまた、若い時間をすり潰して虚無なセックスをするだけの存在だ。
品のない言い方をすれば、おじさんのオチンチンを入れておくだけの筒だ。

欲望のみに支えられた暗号資産とキャバ嬢は、人々の幻想が解けた時、ある日とつぜん無価値になる。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん15巻」小学館

暗号資産の儲け方
闇金ウシジマくんはお金の本質を金融学ではなく、人間学的なアプローチによって、理解させてくれる漫画ではないでしょうか?
ここで人間学の視点から、暗号資産を考察してみましょう。
暗号資産は当初、既存通貨に取って代わるという将来への期待から、投資資金が集まりました。
しかし時を経ても期待されていた未来は訪れず、たまに国際送金のブリッジ(橋渡し)として利用されるだけで、次世代の通貨とは程遠いです。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館
暗号資産では人々が仕組みを理解する前に、次々と新しい用語が出てきますが、これはフリーエージェントくん編のマルチの手法と重なります。

人々は用語をフワッとしか認識してないのに、何だか儲かりそうな気になり、乗り遅れまいと急き立てられます。
https://usijimakunnoningengaku.com/?p=2586

暗号資産に群がる人を見る

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館
そのものに集まる人が写し鏡になり、対象物の正体を知ることができるので、暗号資産に群がる人を観察してみましょう。
かつて暗号資産が出始めた頃、知的好奇心から記念品感覚で購入した人は、後に大きな利益を得ました。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館
成功した人に便乗して自分も一発逆転しようと、競馬場で馬券を握る板橋(サラリーマンくん編)のように、血走った目をして暗号資産を握る人が増えたのが現在です。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん11巻」小学館

ねずみ講やマルチも最初に参加した人は儲かり、後に続く人がカモになるというのが、おなじみの構図です。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館
切羽詰まってマルチをやっている人は、それが人生を変える唯一の手段だと思っているので、説得が通じません。

果たして暗号資産を持っている人は、立ち止まって考えるほど余裕があるでしょうか?

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

暗号資産には、どんな価値があるのか
暗号資産はマイニングをした人に、報酬の形で新規発行され、それが市場で売買されます。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館
マイニングというのは、暗号資産の取引を台帳に記録する作業です。
何も買えない暗号資産の取引を記録し、その作業の報酬として新規の暗号資産が発行される・・・
自分の尻尾を食べるヘビの構図で、刈ベー激アツメソッドの紙きれと一緒です。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館

ここまで説明しても、暗号資産の価値にピンと来ない方もいると思いますが、それが正解です。
仙人が食べる霞(かすみ)の味を説明できないように、実体のない暗号資産の価値もつかみようがありません。
暗号資産はお金を燃やすのに都合が良い
市中に供給され過ぎたお金はバブルを引き起こし、現物と結びついた不動産や株でバブルが弾けた場合、社会に大きな混乱をもたらします。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん7巻」小学館
かといって利上げで政府がお金を吸い上げようとしても、国債の利払いが大きな負担になります。
そこで皆さんが為政者(政治を行う人)なら、市中の余剰金が段ボール箱に集まる仕掛けを作り、火をつけて燃やしたいと思わないでしょうか?

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん29巻」小学館
その用途に最適なのが暗号資産で、政府がお墨付きを与えるポーズをとるだけで、莫大なお金が集まります。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん8巻」小学館
アメリカ政府がビットコインを保有しているのは、価値があるから買い集めたのではなく、犯罪組織から押収したからに過ぎません。
理由はともあれ暗号資産が上がれば、その興奮が次の出資を呼び、バブルは膨らみ続けます。
世界最古のバブルは、17世紀のオランダで起こったチューリップ(の球根取引)バブルと言われてます。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん37巻」小学館
チューリップバブルが弾けても花は咲きますが、暗号資産のバブルが弾けたら、チリさえ残らずゼロになります。

それでも儲かる余地がある
非合理的な大衆心理を読むことができれば、今からでもチャートの歪みの中から、利益を引き抜くことはできるでしょう。
そのためには皆さんが大衆レベルから脱却し、『奪う側』の人間性になる必要があります。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん1巻」小学館
夢見がちな大衆がつぎ込んだ投資資金を、合法的に根こそぎ回収するのが暗号資産相場です。
業の深いお金を集める物語は、闇金ウシジマくんの世界そのものです。
