底辺の性欲が強い理由

若い男
真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

ヤミ金くん編より(18~20巻)

 

文明人は性欲をなるべく隠したがり、恋愛の先にある高尚なものとしている。

出会って見つめ合ってビビビッときたら、素敵な結婚を思い描く。

 

だがそういう高尚な性愛の場に参加できない底辺は

つまらないものにビビビッと射精をしている。

 

底辺が集まる誠愛の家の住人、甲本の性欲。

異常な性欲

甲本は家のない男たちを食い物にする誠愛の家に囲われて、薄給で重労働をさせられている。

その合間に、工事現場に隣接する家の若い女を目にした。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

自宅のベランダでどんな格好をしようと女性の自由なのだが、性犯罪の被害は異常性欲者に目を付けられるところからはじまる。

 

工事現場から女をジッと見る甲本。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

(あの女、やりたい。)

「すごくやりたい。」

 

心の声が漏れて独り言まで出てしまう。

もし女とやりたいなら、身綺麗にして妻子を養えるほどの財力をアピールするところが最低限のスタートラインになる。

 

甲本にはそれらが一切ないのに、諦めるよりもギラギラとした目で見ている。

 

犬のように女を見る甲本

ピラミッド労働のような工事現場からワゴンで誠愛の家に移動する車中、とつぜん甲本がひきつけを起こしたようになる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

「ぐもっ!!」

 

前のめりになって、シートベルトが腹に食い込む。

窓に張り付いて外を見ている。

 

そこには丈の短いスカートで自転車に乗る、女子高生がいた。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

「ハァ…… ハァ……

フーッ。フーッ。フーッ。

 

(女子高生 女子高生 女子高生

やりたい やりたい やりたい…‥)

 

ドライブ中に犬がシカを見つけると、こんな風に窓に張り付く。

 

動物に近い男ほど、若い女への性欲を隠さない。

これは10代の方が卵子の数が多いからだが、社会性のある男は彼女たちを性の対象にしない。

 

法律の問題だけでなく女性に経済力を期待する場合、キャリアを築いた後の女性の方が望ましい。

だが甲本は単に女性に向けてパンパンの性欲を押し出す事しか考えられないから、若ければ若いほど欲情する。

 

誠愛の家の住人は、みんな性欲がおかしい

誠愛の家は半グレが住人に金を貸し、利息を取る事で成り立っている。

だから元金を返されたら困るので、様々な催しがされる。

 

半グレは誠愛の家に素性の知れない女を連れてきて、売春で住人から金をむしり取る

むしり取ると言っても強制的ではなく、甲本に売春のメニュー表を見せて自由意志でコースを決めさせている。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

底辺は自制心がないから、快楽を目の前にすると自分からワナに落ちる

 

中途半端な半グレでも簡単にはめ込める、楽な獲物だ。

甲本は予算をケチって一番安いコースの料金を払って部屋に入る。

 

そこには雑な作りのラッキーホールが置かれていた。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

ラッキーホールとは板に開けられた穴に男根を差し込むと、

中の”誰か”が気持ちのいいサービスをしてくれるというものだ。

 

男は最大限の想像力を働かせて、恥ずかしがりの若い女が箱の裏に隠れているイメージを浮かべる。

だが実際は、姿を見せると客がつかないような女が中でとぐろを巻いている

 

こんなブラックボックスに大事な部分を入れてしまうのが男の性欲だ。

男根ほど様々な冒険をさせられる部分は他にない。

 

特に甲本のような男は柔らかくて湿った穴があれば、とりあえず入れてしまう。

 

だが箱の中から男の声で

「息子を中に入れろ。」

という声が聞こえる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

「2号室室長の山野さん?」

 

さすがにいつも顔を合わせる、小汚いおじさんとわかっていては入れられない。

これはアンラッキーホールだ。

 

お金を吸い取られただけの甲本は、より性欲が高まってしまい、もう一段高いコースを選びなおす。

今までの人生でも彼は、こんな風に頭の悪いお金の使い方を繰り返してきた。

お金の使い方がわからない人たち
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酒とギャンブルと性

誠愛の家のみんなも、甲本と同じ部類の人間だ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

他の住人も娯楽といえば酒を飲みながらのギャンブルだ。

酒・ギャンブル・性におぼれる人に共通しているのは、報酬系がバグっている事だ。

 

報酬系とは脳の機能で、たとえばSEXがゴールなら

仕事を頑張る

お金が手に入る

女にアピールする

SEX

 

こんな風にSEXの報酬があるから仕事を頑張る、という努力と報酬を関連付けてくれる機能だ。

だが底辺の住人たちの脳には

 

SEXしたい

SEX

しかない。

 

過程というものが一切なく、ツケで快楽を得ようとする。

アル中やギャンブル依存症もこれと同じで、報酬系が壊れていて快楽だけを求める状態だ。

 

こういう者たちの履歴書を見ると職種に一貫性がなく、短期間の入退社が並んでいるだろう。⇒『人を見抜く方法』第四章 経歴によって人を見抜く

 

性犯罪は他の犯罪に比べて依存症に近いから、再犯率は群を抜いて高い。

アル中の前に酒を置いたら我慢できないように、彼らは女を前にすると脳が弾けてしまう

 

 

犯罪で捕まると窃盗犯は盗んだものを返し、殺人犯には命で償う極刑がある。

この規則性に従えば性犯罪者には、元凶となった男根を女性が引き抜く罰を与えるのが順当だ。

 

アル中からは酒を取り除き、性犯罪者からは性欲を取り除く事が治療になる。

 

依存症というのはどれも似ていて、このおばさんはカウカウファイナンス(ウシジマくんの闇金)に金を借りにきた競馬狂いのおばさん。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

食事に関しても快楽しか求めないので、太っていて歯がボロボロだ。

エレベーターでさえも、『待つ』という過程が我慢できず、イライラしている。

 

関連:貧乏人が太る理由

関連:肉まんまさんに見る、境界で生きる人々

 

女の眼中にない男

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

穴の開いた軍手で医療廃棄物を処理させられる甲本。

誰にも大事にされない男を受け入れる女はいない。

 

男女ともに子供が作れないと虚しさを覚えるが、男女で状況は異なる。

男は行きずりの相手でもいいが、女は出産の負担が大きいので慎重に選ぶ。

 

女は男選びのハードルさえ下げれば、とりあえずSEXができる。

だが男は女に選ばれないと、SEXにありつけない。詳しく:人を見抜く方法(繁殖における男女の違い)

 

受付の女に会っただけで、

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

(おほォ~♡

今日のズリネタ発見!!)

 

と考えるSEXコジキの甲本。

彼は女達にとって、男選びの枠内にすら入っていない存在だ。

 

日本の場合は格差が原因で枠外に追いやられる男が出るが、一夫多妻制の国でも同じような事が起こる。

制度的に一人の男が女を総取りしやすい形で、あぶれて種を残せない若い男が多く生まれる。

そういう国のテロ組織が女を報酬にしているのが多いのも、誠愛の家と同じ構図だ。

 

『男は仕事しかない』と言われるのも、女に自分の種を認めてもらうには、能力を見せるしかないからだ。

 

芸術や音楽の表現に走ったとしても、その奥底の原動力は他の男より秀でて女に選ばれる事を目的にしている。

だから女の選択肢の枠外に出された男は魂を刑務所に閉じ込められたようなもので、怨念のような性欲を抱く。

 

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誰の眼中にもない男

甲本が家を失ったのは、キャバ嬢の色恋営業(恋愛関係だと思わせる)に騙されて、借金をした為だ。

だがそれは最終的なイベントなだけで、そこに至る根本的な原因は人格にある。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

甲本は性格の悪さを自覚しているが治せない。

 

さらに頭も悪いから九九だけで入れる、工業高校にしか行けなかった。

学校でも社会に出てからも、声をかける勇気がなくて友達ができなかった。

 

ネットの掲示板でも、やり取りの間に入るタイミングがつかめなかったのだと言う。

縄跳びに入れない子供のように、人との間合いが掴めない大人は一定数いる。

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性格も頭も悪いから、貧困と孤独の無限ループを抜けられない

彼らは人生のように説明書がないゲームは苦手で、同じところでエラーを繰り返している。

 

そうやって生きている内に、自分より少しだけ頭が良くて恐い人に支配され、小突かれながら暮らしている。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

マスクとメガネで変装して、コンビニATMからお金をおろす甲本。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん19巻」小学館

 

今は出し子をさせられている。

女の眼中に入らないだけでなく、全ての人目を避けて、幽霊のように誰にも知られない存在になっていく。

 

一般社会とのつながりは、もはや犯罪しかなかった。

 

捕まって顔と名前が晒されない限り、社会の人々に存在を認識してもらえない。

 

一般人は、捕まった出し子たちをニュースで見ると、違和感を覚える。

彼らは深く暗い場所に住んでいるから、手打ち網にまぎれてかかった深海魚のように、引き上げられると場違いな異様さを放つ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん18巻」小学館

 

一般人とは、住んでる階層が違うのだ。

 

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