歌舞伎町のスレた杏奈(あんな)

杏奈のパネル 若い女
真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

フーゾクくん編より(4~6巻)

美人なので売れていたが、スレていて売り上げが下がってきて焦っている。

普通の女子大生が、夜の仕事をはじめたキッカケ。

杏奈はいつでも不機嫌

入店する杏奈

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

風俗歴も長くなってきて、スレてしまいズベ公感が増した杏奈。

後輩や男性店員に態度が悪い女は、接客態度も悪い。

顔がいいだけでは、不快な接客態度をカバーできず、人気は落ちている。

 

風俗客の座談会

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

サラリーマンたちの風俗座談会で、プレイがタンパクという評価を受けている杏奈。

仲間で連れション感覚で風俗へ行き、草野球帰りのように居酒屋に集合して内容を話し合う。

 

杏奈はこういう男たちに、自分の尊厳を切り売りしている。

大事なものを売ってもけなされ、人生も変わらないので、ますます不機嫌になっている。

杏奈が風俗をやりはじめた理由

杏奈と客

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

美人の杏奈が風俗に足を踏み入れた理由とは。

よくある、ホストに入れあげて風俗に落とされたというわけではない。

杏奈は学生時代に割のいいバイトを求めてキャバ嬢をやった。

 

居酒屋を選ぶコとキャバ嬢を選ぶコは、大きく異なる

居酒屋の10倍の料金には、女の値段も含まれている。

やがて女を売り物にする世界の毒気にあてられ、人間性が変質してしまう。

 

キャバで夜の世界の価値観に染まり、女を売りにするのが普通になった。

その結果、更に割のいい風俗を選んだ。

ただ、それだけの事だった。

 

大学を卒業する際に、就職先が無くてそのまま風俗を続けている。

厳密にいえば、就職先が無いわけではない。

契約社員としてでも就職し、スキルアップを目指していけばいいのだ。

 

月収200万円

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

だが杏奈は風俗で月に200万円を稼いでいたので、バカバカしくて就職しなかった

その結果が、何のスキルも貯金もない、空っぽなマネキン状態の今だ。

 

居酒屋のバイトを選んだ女の子は、接客態度から経済観念まで、コツコツと身につけていった。

ウサギと亀のウサギのように生き急いでも、良い結果は生まれない。

キャバ嬢の何が悪なのか?
水商売のホステスたちは『偏見の目で見られる』と訴える。 だがうっすらとウソをついて、男の感情をお金に換えているのは事実だ。 仕事選びには人となりが反映するが、果たしてキャバ嬢になる女は、どれほどの悪なのだろうか? ...

 

若い女の散らかった部屋

玄関には靴やブーツが散乱。

玄関のブーツがグシャとしていると、大体部屋もゴチャゴチャしている

 

散らかった部屋

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

若い女性の部屋に多い、メタルとガラスのテーブル。

とりあえず手ごろだから買ってしまうが、いまいち質感もよくないので荷物置き場になりがち。

特に若い女性は化粧品も多いので、カオスな状態になる。

 

一年に数回だけきれいになる机の上。

この部屋で杏奈は、将来について不安に思うようになる。

二十歳くらいから風俗を始めて、23歳で行き詰ってくる。

若くて何も考えずに勢いできたツケが回ってきた。

 

後輩と比較されて、半泣きになる杏奈

客に、風俗に入って間がない後輩のモコと比較されて、半泣きになる杏奈。

友達も将来も頼りになる男もおらず、風俗の仕事だけが自分の価値だった

 

それすらもうまくいかなくなり、目の前が真っ暗になる。

ブスだが売り上げナンバーワンの瑞樹に頭を下げて、深夜のファミレスで教えを乞う杏奈。

 

瑞樹を買う杏奈

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

瑞樹に色々と言われて、杏奈は

「わかってる!」

と言うが、努力の習慣のない杏奈はわかっていない。

 

そこで勧められたのが瑞樹もやっている貯金だ。

男に買われる毎日を目的もなく過ごしていくと、気がふれる。

 

仕事の結果が数字に反映される貯金で、正気を保つ事が出来る。

信用できない人ばかりの歌舞伎町の中で、お金を守る事ができるだろうか?

ヒモの芳則とヨリを戻す

水商売系を転々として、今は闇金でこき使われている芳則(よしのり)とヨリを戻す杏奈。

流されやすい杏奈が選んだ基準は顔

 

デレる杏奈

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

芳則は顔以外はどうしようもない。

杏奈にいろいろなウソをついては、杏奈が稼いだ金をせびる

 

お金をせびる芳則

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

そのお金で他の女と遊ぶし、仕事も借金が返せなくなった闇金で働かされているだけ。

当然、貯金もない。

外見だけがよくて中身が無いのは杏奈と同じで、似た者同士がくっついている。

 

金の要求が上がってきて、杏奈も少し困惑をする。

そうすると芳則みたいな男がする努力は一つ。

精力剤を飲んで、何度も満足させるという刹那的(その場しのぎ)な行動。

 

満足して寝る杏奈

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

満足してグーグー寝る杏奈に対して、一仕事終えて真顔でタバコを吸う芳則。

こういう、自分の身を立てられないクズとくっついたままだと、男が背負った災難も降りかかってくる

芳則が働いている闇金の上司が勝手にケータイを見て、杏奈の品定めをする。

 

闇金の上司

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

「芳則の女が風俗嬢でこんだけイイタマなら、

いくらでも金をひっぱれるだろ?」

 

彼ら歌舞伎町の住人にとって、女は人生のないマネキンに過ぎない。

いらない街、歌舞伎町が存在する理由
ホストくん編(21~22巻)ほか いつも生乾きの洗濯物のにおいがする街、歌舞伎町。 全国から下層の人間が流れ着き、ネズミのコロニー(巣穴)のような街を形成している。 歌舞伎町は過去に取り締まりを受けても、そ...