ギャル汚くん編より
渋谷を中心に活動している、イベントサークルバンプスのリーダー格の男。
大学に通っていて、家が金持ちのイケメン春樹。
代表は別にいるが、実質はパシりのように扱っている。
親は金持ちだが自身には何もない
親に買ってもらったシルバーのアクセサリーをじっと見る、代表のジュンのアクセサリーの安っぽさを笑う。
春樹は嫌味な奴だが、人の羨望には敏感。
敏感と言うより、人に自慢をしてその反応を探る事をしている。
イケメンではあるが、それも親からのギフトなので、春樹自身は何もないと言える。
だから彼は他人を嘲笑し、自分より下と思うことで自分の価値を確認する。
実に嫌な奴だ。
家が金持ちで、顔も良いという事は恵まれているはずなのだが、春樹は満たされない。
人は今の地点よりも上を目指したいもので、春樹は最初から高い地点にいるので、それより上る事ができない。
それが他人をコキ下ろす動機なのだろう。
自分が上れないなら、他人を見下して満足する。
金に育てられたから情がない
バンプスのメンバー尚也がトラブルを起こし、ジュンが金を出し合おうと提案するが、春樹は
「やだね」
で済ませる。
単なる金持ちのボンボンかと思っていると、
「お金持ちがお金持っているのは、無駄金を使わないからだ!」
と言い切る。
人情が欠落していて、自分の享楽にのみ金を使い、落ちた人間は相手にしない。
人間性としてはクズだが、イケメンの上に性格はこんなスカした奴の方がモテたりする。
不条理だが、それが世の中である。
パラパラを踊っているが、パラパラの無機質さと春樹の冷徹さがマッチしていて、ウシジマくんの世界をリアルなものにしている。
パラパラは動きを知らない者を排除する壁になっている。
他人のことなど何とも思わない心の無さを、パラパラを踊る姿で表している。
豊富な肥料が根を腐らせるように、金持ちの家でも腐った人間が育つ。
最後は代表のジュンが助けを求める電話に出ない。
それでも生き残るのは春樹みたいな人間だ。