ギャル汚(男)の小川純【渋谷の若者】

センター街のジュン 若い男
出典 真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

ギャル汚くん編より

 

『若者の街、渋谷』というのは過去の話で、今は

 

『池袋みたいな街、渋谷』

というのが正しい。

 

地形的に谷底にある渋谷は、地下鉄が地上3階の高さを走っている。

そんなどん底の渋谷で、イベントサークルを主宰し成り上がろうとする小川純。

 

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ギャル男とは、ギャルに擬態した男のこと

 

少し前の渋谷には、ギャル男(汚)と呼ばれる男たちがいた。

体型は華奢で、ファッションや喋り方などもギャルに近い。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

他の動物のオスと同じように、男のファッションは女にモテる事を目的にしている。

ギャル男の戦略はギャルに擬態する事で警戒心を解き、友達のように距離をつめて落とすというもの。

 

だが現在ギャル男を見かけなくなったのは、非力で経済力も乏しい事がバレて、女に相手にされなくなったからだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

ギャル汚くん編は平成の話だが、渋谷の若者は今も変わっていない。

 

サークルメンバーと純

 

22歳の小川純は、18歳のイケメン5人組(ゴレンジャイ)をイベントサークルの客寄せにしている。

形式的には純がサークルの代表だが、メンバーとの関係値は微妙だ。

 

待ち合わせに遅れてきたイケメン達に文句を言う純。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「あ―――い!! おめーら

おっせーよォ!!」

 

『え!? 何?』

 

純の強い語気に対してメンバーの一人の春樹が、何様だと言わんばかりのトーンで返すと、空気を察して冗談っぽく言いなおす。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「おっせ―――よォ~~(笑)」

 

『悪ィ~~ッス!!』

 

この関係を見てもわかる通り、純は年下のイケメンに媚びへつらって仲間にいれてもらっているのだ。

純がイケメン達と一緒に歩くと、渋谷の女子高生たちが声を上げる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『イベサーバンプスのイケメンゴレンジャイだぁ ♡』

『わぁ♡』

 

純はイケメン達に紛れる事で、女子高生たちの視線を浴びることができる。

他人のフンドシで相撲を取るようなものだが、元からギャルに擬態してモテようとしていた純に恥ずかしさはない。

 

 

渋谷の恋愛が安っぽい理由

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

なぜ純のような薄っぺらい男は、渋谷を好むのか?

さらに言えば渋谷の女子たちも同じような人間性で、それらがくっついてカップ焼きそばみたいな即席のペアをすぐに作る。

 

ソースを絡ませ子供ができると男はすぐに逃げるか、デキ婚しても2年後に逃げていく。

そんな安っぽい恋愛が横行する理由は、昭和にさかのぼる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

終戦後、渋谷には占領軍の米兵の宿舎が作られて、多くが居住していた。

現在でも基地街にはアメ女(米兵好きの女)がいるが、当時も強くて金持ちの米兵は、一部の女子にアイドル的な人気があった。

 

109の裏手に恋文横丁と呼ばれる場所があるのは、そこに米兵宛てのラブレターを翻訳する店があったからだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

女子が集まるところにはおこぼれを狙う若い男も集まり、薄っぺらい彼らはモテるためにアメリカ人を真似た。

昭和のおじさんがジーンズを好むのは、アメリカ人になろうとしていた名残りだ。

 

現代の渋谷でハロウィンやワールドカップの騒ぎが起こるのは、昔から流行りモノを真似る文化が下地にあるからだ。

だから渋谷はよく見ると文化を発信しておらず、どこかの流行をコンビニコピーしているだけなのだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

そんな渋谷に、個性がない者ほど集まりたがる。

なのに渋谷の女子高生が、まるで日本の女子高生の代表のように持てはやされている。

 

これは何故か?

 

女子高生の最高峰に会えると思って修学旅行で訪れた男子は、渋谷の女子高生が皆ブスなことにショックを受けるという。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

確かに渋谷の女子高生は原始人とまではいかないまでも、クルミを殻ごとボリボリ食べてそうな顔をしている。

 

秋田美人の解説で、

『秋田は日照時間が短いから肌が美しい』

と言われるが、そんな表面上の問題ではすまない。

 

美人・不美人は何代にもわたる掛け合わせの結果である、骨格の問題なのだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

とにかく渋谷には、甲虫の裏側みたいな顔の女子が多い。

だが幸い渋谷には、顔面のアラをごまかすための着飾るアイテムが豊富に売っている。

 

それらを買うために女子高生は援助交際を行い、高校時代モテなかったおじさんたちが群がった。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

渋谷の女子高生は会いに行けるアイドルと同じように、『抱きに行けるJK』としておじさん達の間でブランド化したに過ぎない。

 

おじさんなんてものは、パグ犬にセーラー服を着せたのを見せても勃起するくらい感性が死んでいる。

だから渋谷の女子高生におじさんは喜び、男子高校生は落胆する反応に分かれる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

ルッキズム(見た目)など横文字を使って外見で判断する事を批判しても、修学旅行に来た男子が言う

『渋谷はブスの態度がでかい』

という言論は、真実だから封殺できない。

 

男は稼ぎ・女は美によって優秀なパートナーを得て、強い次代を作ろうとする。

そうやって生まれたのが金持ちのイケメン集団だ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

顔の美醜は遺伝の履歴書みたいなもので、最もわかりやすい判断基準だ。

ゆえに美人でない者は、異性関係において軽んじられてしまう。

 

特に飲み屋とホテルが近い渋谷では、不美人は”お持ち帰り”などと、チキンナゲットのような扱いを受ける。

 

地方から来たどーでもいい女
ギャル汚くん編より イケメン集団バンプスの会話の中で、春樹曰く地方から来たどーでもいい女。 イベントサークルのイケメン5人組の尚也に食い物にされる女性。 そういう女性が何人も居るらしい。 地方から出てきて...

 

サークル内での純の立ち位置

 

女子高生が服やバッグでグレードアップを図るように、ギャル男の純はイケメンたちとつるむ事で優越感に浸る。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

だがイケメン達にとって純は、暇つぶしのイベントサークルの雑用係に過ぎない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『お父ーさん、ガンバった ガンバった。』

 

イケメン達は純のことを「お父さん」とか「代表」と呼ぶが、ニュアンス的には”おっさん”に近い。

表面上だけでも純を持ち上げておけば、純がヘコヘコと言うことを聞いてくれる事を知っているのだ。

 

レンタルルームでイベントのミーティングをしていて、イケメンの一人が純にドリンクを取るように言う。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『代表、それ取って』

 

「え? 何?」

 

“それ”と言われてもわからないから、純が戸惑う。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『それ!! オレのメロンソーダ!!

はーやーく!!!』

 

「ほらよ! イライラすンなよォ

勇太!」

 

『チッ!! 代表、どんくせェーなァ。』

 

純に対する理不尽な扱いは続く。

皆にドリンクが行きわたって、お盆に残ったのは純が飲めないコーヒーだけだ。

 

別のメンバーが勝手に純が頼んだレモンスカッシュに口をつけて、悪びれもせず自分が頼んだコーヒーと交換してあげると言う。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「オレ、コーヒー飲めないンだけど。」

 

『じゃあ、水飲めば。』

 

イケメン達は明らかに純を下にみている。

 

純が

「誰かー 水注いで———」

と言っても

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

シーン…

スルーされたので、自分で水を注ぐ純。

 

純イビリは続く。

 

彼らは単にイケメンというだけではなく、金持ちの家の子でもある。

数十万円もするアクセサリーを自慢し合うイケメン達。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『オレも買ったよ。

いいっしょ!! ママに買ってもらった。』

 

それをジッと見る純。

 

意地悪な人間はそういう視線に敏感で、

『お父ーさんジロジロ見過ぎ! 欲しいの?』

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『つーかさ、お父ーさんのアクセ、何? 手作り?

お母ーさんに作ってもらったとか?』

 

純の安っぽいアクセサリーを見つけ、皆で笑いものにする。

 

『うわっ、本当だ!! あははははは。』

『お父ーさんガンバってる~~~!!』

 

イケメン達は親の金で買ったくせに、純の金の無さを小ばかにする。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

親までバカにされて、瞳の奥に怒りの炎を燃やす純だが、自分がのし上がるにはイケメン達が必要だ。

こういう時、純みたいな男の行動は決まっている。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「お前ら!! イジワル言うなよォ!!」

 

おどけて媚びて、笑いでごまかして惨めさを紛らわせようとする。

だがイケメン達はどこまでも意地悪だ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「……」

 

笑いではなく沈黙で返して、純に辱めを与える。

経済的に満たされているはずなのに、彼らはなぜこうも意地悪なのだろうか?

 

金持ちの家と言っても成金の親は道理がいくつか抜けていて、子育ても歪みがちだ。

成金の親はわが子に自分の姿を重ねて、何でも願いを叶えてしまう。

 

そうすると子供は自立する動機を失い、いつまでも親との一体化を続けて、巨大ロボットに乗っているかのように自分の力を過信する。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

だが内心は親の庇護がないと不安でたまらないから、それを紛らわすために他人に意地悪をする。

純をコキこき下ろして自分以下の存在に貶める事で、自尊心が満たされる。

 

そんなサンドバッグに純は都合が良いのだ。

純が電話のために席を外して、部屋に戻る。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「って、おい!! コラ!!

誰もいねェし、あいつら帰りやがったよ……」

 

メンバーは純をおいてけぼりにして、ギャル達とパラパラ(踊り)をしに行ってしまった。

 

純の人脈

 

純はイケメン達の他に、どんな人間と付き合っているのだろうか?

イベントのセッティングをする、イベント屋と呼ばれる中西。

 

中西が電話で純に説教をする。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『ハコ代が払えない? ダメでしょ~~ 信用なくすよォ?

ジュンくんさぁ、人脈作って上にのぼりたいって

こないだアツク語ってたよね。』

 

中西はチェックのシャツにネクタイ姿のクセに、人に信用について語っている。

街でキャップを被っている大人は、大体がうさん臭い人間だ。

 

中西はネチネチ説教をしたと思えば、純がハコを埋めてくれるとなったら調子のいい言葉がぽんぽん出てくる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

「さすがジュンくん!! キミの将来が楽しみだ!

キミと同じ時代に生きてるコトに感謝したい気分だ!!」

 

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広告代理店の上原先輩

 

純は高卒か専門卒っぽいが、上原が何の先輩かはわからない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

だが純の先輩だから、広告代理店と言ってもたかが知れているだろう。

上原は得意先から純のイベントの協賛金を集めているが、もぐりのように自社を通さずやっている。

 

その取引先が着メロ会社(ケータイの着信メロディ)・キャバクラチェーン・香水の会社など、広告クライアントとしては一段落ちる事から、上原の代理店の規模が知れる。

 

上原は善意で純に協力しているのではない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『協賛金の半分は俺がもらうぜ。』

 

「え!? 半分っスか?」

 

純が少し非難の入ったトーンで言うと

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『文句あンの?』

と凄む。

 

上原は他にも社会人イベントを主催していて、純に若手の社長を紹介してやるから人脈を広げろと言う。

無論、それもタダではない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『そんでよ… その時

若い娘20人用意してくれ!』

 

純がイケメンをエサに必死で集めた女たちを、簡単に取り上げてしまう。

周りの人間は、純を都合よく使うだけだ。

 

純は性的サービスこそないが、あれこれやらされているのに軽んじられる、デリヘル嬢のような扱いだ。

 

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八王子の暴走族、石塚ミノル

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

金と女が絡むイベントでは、必ず揉め事が起こる。

そういう時のケツモチが、東京から都落ちした人が隠れ住む街、八王子にいる暴走族の石塚だ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

石塚はケツモチの割に純が面倒そうな頼みごとをすると、すぐに『ヤクザの先輩と会う約束がある』と言って逃げてしまう。

 

それなのに毎月のケツモチ代3万の他に、純がイベントをやると売り上げの半分を要求する。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

それだけでなく女の調達にも純を使っている。

こうしてみると渋谷界隈では、女が通貨のように使われていることがわかる。

 

だから純はデリヘル嬢というより、ぽん引き(売春の客引)の方が近いだろう。

他に純に近づく男は、イベサーのイケメンに群がる女のおこぼれをもらおうとする、ブスな男たちがいる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

昭和に米兵のおこぼれを狙う男がいたように、今も昔も渋谷は変わらない。

 

純が出世したい理由

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

純の実家は郊外にある一軒家だ。

妹もいて、一家の経済状態から母親だけでなく父親もいるだろう。

 

だが純の軽薄さを見るに、遺伝元の父親はあまり出世もしない目立たない男だろう。

母親もパート勤めなのか、純との関りが少なかったことを伺わせる。

 

純の鼻炎が子供の頃から放置されている事が、それを裏付けている。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

金持ちの家の子なら、歯並びや鼻炎などが放置される事はない。

金持ちは次の代が有利に生きられるよう資本を惜しみなく使うから、疾患の放置はありえない。

 

だがそれより問題なのは、ルックス・知能・力が全て中流の純が、分不相応な野心を抱いていることにある。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

純の遺伝と家庭環境で育ったら、20代で成功するのは難しい。

野心と実力のギャップを埋めるために純が選んだ戦略は、イケメンや広告代理店の先輩にすがる『他力本願』だった。

 

純は人脈を作り、他人の才能を借りることでワープして成り上がる選択をした。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「人脈!! 人脈!!」

 

と言って駆けずり回る純。

 

だが純は根本的に人脈の作り方を間違えている。

年下のイケメン達に、気持ち悪いほど媚びる純。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

だがこれは逆効果で、自分が安っぽい人間だと宣伝してまわっているようなものだ。

だから軽く見られて、知り合う人皆に蔑まれているのだ。

 

人間関係は、等価交換できる能力がないと成り立たない。

金持ちのイケメンと付き合うなら、例えば音楽の才能など、彼らが持っていない才能を提供しないと対等な人脈は作れない。

 

純はイケメン達の雑用係をやっているが、それでは対等な関係ではなく下僕でしかない。

だから純からイケメン達に電話しても、無視されてしまう。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

『あ!お父さんから(着信)だ‥』

 

『出なくてイイよ!』

 

『だね―――』

 

イケメンたちからすると、年上の純に自分たちより伸びしろがあるとは思えない。

四つも年上なのに自分たち以下の純と、対等に付き合うつもりは毛頭ない。

 

『人脈バカ』の人は空っぽだから、歳を重ねて伸びしろがなくなると見限られて、付き合ってくれる人が減っていく。

若い純でさえケータイの電話帳をパンパンにしても、人脈として使えるのはごくわずかだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

こういう無駄な人脈作りに注力するから、純みたいな男は中年になっても空っぽなままなのだ。

 

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渋谷の男女が負けてる理由

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

(金も学歴も力もねェ弱者が、優位な”何者”かになるのは大変だ)

 

純の野心に対して、本人の能力はあまりに非力だ。

人間は誰しも与えられたカードで最善をつくし、勝てる役(勝ち札の組み合わせ)を作る事で納得のいく人生が送れる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

だが純は一発逆転を狙って他人にすがるから、いつまでも無力で空虚なままだ。

これは渋谷に集まる女子たちも同じで、上品で勉強もできる美しい子にはかなわない。

 

だからケバケバしい恰好をしたり、男と同化したような下品な話し方をして、男からのアプローチの敷居を下げる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

これはイケメンとの交配で顔面の劣勢を挽回しようとする、彼女たちの遺伝子の戦略だ。

しかし現実は残酷で、そういう女子は大抵コトが終わったら捨てられる、トイレットペーパー系女子にしかなれない。

 

イケメンにかすりもせず、ペーパーにさえなれない女子は、犬の糞のように渋谷の道端に転がっている。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

彼女たちは美女の後を追うから、やさぐれてしまうのだ。

露出の多い格好で多くの注目を集めても、ブス顔の晒し首にしかならない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

注目を集めて有利なのは美人だけで、不美人はぞんざいな扱いを受ける。

 

その反動で社会や男に敵愾心を抱いても、男たちは余計にひどい態度をとるだけだ。

だから最初から美人と違うフィールドで戦えばいい。

 

突飛な例だが、地道に汗だくでチャーシューを煮込んでいれば、その姿にフェティッシュ(性的興奮をもたらすもの)を感じて心底好きになってくれる男が現れるかもしれない。

 

少なくとも、海外では蒙古兵みたいな顔の日本人女性がモテる、という都市伝説にすがって渡米するよりは確実だ。

 

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不美人の小さな鍵穴にハマる男を、腐らずに探すことで幸せになれる。

他人と美を競う必要なんてない。

 

純が成功しない理由

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「俺にもでっかいことが出来るコトを証明してやる。」

 

純のように子供の頃からコツコツと積み重ねた経験がないと、成功の前に生みの苦しみがあることを知らない。

 

だから水道のトラブルみたいに、誰かに電話一本すれば願いが叶うと思ってしまう。

金の問題が起こると純は、イケメン集団の春樹に電話をした。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

『やだね!』

 

純のお願いを速攻で断る春樹。

 

『お父ーさん代表なんだから、こーゆー時こそなんとかしたら?』

 

対外的に純はサークルの代表というハクをつけているが、春樹には実力を認められていない。

だからこういう場で、自力で踏ん張る姿勢を見せるのが必要なのだ。

 

なのに純は春樹が出すお題を、一ミリも努力する姿勢を見せずにギブアップする。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「無理っしょ!! ってか無理!!」

 

こうしてまた、評価を落していく。

純みたいな渋谷男ができる”でっかいこと”は、せいぜい渋谷のデパートのトイレで大をひり出すくらいなものだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

文字通りクソみたいな事しかできない。

 

上原にすがる

 

純は金策に走るが、上原に対しても例によって電話一本で解決しようとする。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「(協賛金を)先にもらうこと出来ないッスか?」

 

『無理無理!!』

 

純はフィクサーでもあるまいし、どうして電話一本で上原に金を用意させられると思っているのだろうか?

前払いで金を出させるなら、それに見合うインセンティブを先に提示しなければならないが、純にその頭はない。

 

お願いをしても金が得られない上、上原に疎んじられるだけで終わる。

多弁で無能な男は、喋る度に株を下げていく。

 

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八王子の石塚に電話

 

渋谷で女を集めるイベントをすれば、何かしらの揉め事は起こる。

そこでも純は安易にケツモチの石塚に電話をする。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「石塚さんジュンです!

ヤバイっス!! 助けてください!!」

 

だが不良というのは信頼がおけなくて、雇い主でも弱いと思ったら組み伏してしまう。

だから付き合う相手は慎重に選ばないとなのに、人脈バカの純は無軌道に広げてしまう。

 

多動の者は動き回りさえすれば活路が見いだせると思っているが、多くはトラブルの上に災厄を招き入れるような結果になる。

 

多動は論理性があって初めて成功につながるものだ。

 

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陰口をたたくから成功しない

 

人間が社会的に成功するためには、知能の他に性格が重要だ。

すでに純の知能が高くない事はわかっているが、性格も良くない。

 

イケメン集団がいない所で悪態をつく純。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「テメェーらは、女集めるためのエサだっつーの!!

チャラ男どもがぁ!!」

 

陰口は相手に聞こえていなくても言ってる純にしみつき、会った時に信用できない雰囲気を醸し出してしまう。

 

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広告代理店の上原への陰口

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「しっかし、ムカツク奴だが上原先輩は、

利用価値あっから大事にしねーとな!!」

 

そんな態度だから電話で何かをお願いしても、逆に命令されてしまうのだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

『保証人!? そんな事よりギャルを用意しろよ!』

 

石塚への陰口

 

面と向かって何も言えない石塚に対して、いない所では豚塚と呼んでいる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

「クソォ豚塚!!!」

 

嫌っている人間と相対した時、それをおくびに出さないほど純は器用ではない。

だから懐に入れず、石塚にイジめられるのだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

ギャルにさえ相手にされなくなる

 

人脈バカの人は方々で評判を落として、相手にしてくれる人間の質が落ちていく。

渋谷のギャルにもお願いをするが、純の人間関係はここでも役に立たない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

『え? 金貸せ? バカ言わないでよ!』

 

純の人間関係が貧弱なのは、いつも純からのお願いベースのアプローチをするからだ。

成功者はまず与えることから初めて、お返しをしてくれる人間とだけ関係を築く。

 

最初から求めようとする純は、渋谷のギャルにさえ相手にされなくなっていく。

 

 

自ら弱者になっていく純

 

純はたまに同郷のネッシーと一緒に美人局をしている。

夢も希望も抱いていいが、人に迷惑をかけてはいけない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

それに犯罪というのは10万円を得ても、後に利息がついてツケを払わされるものだ。

犯罪は行き詰った者が追い込まれてやるもので、就職して真っ当に働く選択肢のある純がすべきことじゃない。

 

だが純は金だけではなく、日ごろの屈辱を晴らすためにも美人局をやっている。

純や渋谷の不美人に同情できないのは、彼ら自身も他人に優しくないからだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

美人局でサラリーマンを小突きまわしている時、純は絶対的強者だと錯覚する。

だがこれはとても恐ろしい思い違いだ。

 

目の前のサラリーマンの復讐が怖いのではなく、犯罪の世界に足を踏み入れる事が恐ろしいのだ。

犯罪者の世界では、同じ犯罪者には何をしたっていいという不文律がある。

 

後ろ暗い人間は被害者になっても警察に駆け込む可能性が低いから、より強い犯罪者に喰われてしまう。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

そんな犯罪者喰いの肉蝮

犯罪に手を出すという事は、自らが法に守ってもらえなくなることを意味する。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

美人局のメンバーのまいたん

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弱者が成功する方法

 

では純は、どうしたら成功していたのだろうか?

 

純は金も力もないが、臆病ゆえに優れた観察眼を持っている。

熱く語るネッシーを、冷静に分析している。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん4巻」小学館

 

(タチが悪いのは自分より無知で、バカそうな奴の前でしか熱弁しねェことだ…

頭のイイ奴は突っ込み入れっからな

つまりオレはコイツに下に見られてる…)

 

臆病で非力な者は若くして成功はしない。

観察眼をもって危機を避け、生き残りつつ経験をつめば、臆病ゆえの繊細さで知恵が発達する。

 

そして30頃に才能として開花をする。

だが純は自分の可能性を信じられず、どこかで見た成功例を真似ようとしてしまった。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

音楽の才は実に9割が遺伝によるものだ。

郊外に戸建てを建てる堅実な親に、音楽家の家系をうかがわせるものはない。

 

鼻炎を放置されるくらいだから、恐らく幼少期の純がピアノ教室に通わせてもらう事もなかっただろう。

そんな男が二十歳を超えてから、いきなり音楽イベントをプロデュースする才能が開花するわけがない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

子供には無限の可能性があるワケではない。

自分の適性が最大限生かせる分野を見つけることで、成功に近づく。

 

貧しい者は大抵、派手な成功者の後を追おうとして、適性のない分野で実らない努力をしている。

 

純はプロデュースだけでなく、演者としての才能もない。

舞台上で不快な腋毛をモッサリさせて、面白くもないポーズをとる。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

「最後までブチアゲで盛り上がって

行きましょい!!」

 

行きましょい である。

シーンとする会場。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

だが一瞬の静寂の後に会場のギャルが沸き上がるが、これは自作自演みたいなところがある。

しらけを受け入れてしまうと、ギャルは自分たちの時間がイケてないと認める事になるから、自らにウソをつくために騒いでいる。

 

渋谷の女子たちがやたらとうるさいのは、

「わたしたち楽しいよね」「最高だよね」と、さえない自分をごまかすために騒いでいるからだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

『夕焼けうける。』

『ってかマジうける。』

 

夕焼けがウケるわけがないのだが、こうでもしないと彼女たちの人生に楽しい事なんてないのだ。

 

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多動の者は、大きな失敗をする

 

多動の人というのは窮地に追い込まれた猫のように、暴れ回って活路を見出そうとする。

その姿は何かを一生懸命やってるように見える。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

だがそういう人間の行動をよく見ると、回しぐるまで走るハムスターのように、実は何も前に進んでいない。

 

そうして更に追いつめられると、多動の人は大胆な行動をとって大きな失敗をやらかす。

 

純はサラリーマン相手に美人局をするのと同じ感覚で、絶対に手を出してはいけない相手にちょっかいを出してしまう。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

『小川純からキッチリ回収しねーとな!』

 

渋谷の若者は男女ともに、死期が迫った家猫がある日姿を消してしまうように、ふと誰の前からも居なくなってしまう。