お金を稼げない男の特徴

若い男
真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館

フリーエージェントくん編より(30~32巻)

 

お金と人の性質は似ている。

他人が寄ってくる人には、お金も集まってくる。

 

反対に、人に好かれない人はお金にも好かれない。

お金が無い人は、余裕がないから態度が悪いのではない。

 

嫌な人間だから、お金が無いのだ。

お金を稼げないからセミナーに参加

天生塾というお金のセミナーに参加する男の一人、しんこch(ハンドルネーム)。

彼は配信者を名乗っているが、平たく言えば無職だ。

 

天生塾といって、

『ゼロからたった9ヶ月で月収1億円突破』

という広告で人を集めているが、実態はマルチだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

 

一時期流行ったアフィリエイト(成果報酬)ビジネスをネタにしたマルチ商法だ。

お金を稼げない人は、馴染みがないからお金の習性を知らず、簡単に騙される。

 

札束を見ただけで自分のものだと思ってしまう

1億円というのは追い求めて入ってくるようなものではないのに、しんこchは札束が写った広告を見ただけで手に入ると思ってしまう。

 

お金に対する距離感の無さは対人感覚にも通じていて、しんこchの感覚は地下アイドルに見つめられただけで、自分のモノになると思ってストーカーをする男と同じだ。

 

『1億円』と書いた広告で集まるセミナー受講生は煽られやすいので、こういうセミナーでは

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

「月収100万円!!

天生塾なら必ず夢は叶う!!

はいっ!!復唱ォ!!」

 

と何度も言わせる。

高額のお金を稼いだ経験がないから、月収100万円と叫んだだけで手に入る気になって興奮するしんこchたち。

 

興奮のスイッチが入ってしまう

しんこchはセミナー部屋の外に出て、自分の動画チャンネルで気持ちを発信する。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

「天生さんやっべ!!

マジやっべ!!

オレの激アツの思い、激アツのままネット生中継で届けるよ!」

 

と言って、自撮り生配信をしている。

その様子をセミナー参加者の村上仁に、遠くから見られている。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

「ふるしゅしゅしゅ~~!!」

 

この興奮の仕方に、しんこchがお金を稼げない理由が見て取れる。

普通の人と違って興奮のスイッチの入り方が極端だし、興奮の仕方も気味が悪い。

 

▼気味が悪い理由

底辺の性欲が強い理由
ヤミ金くん編より(18~20巻) 文明人は性欲をなるべく隠したがり、恋愛の先にある高尚なものとしている。 出会って見つめ合ってビビビッときたら、素敵な結婚を思い描く。 だがそういう高尚な性愛の場に参加できな...

 

他人に避けられる理由

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

しんこchは、人に気味が悪いと思われるラインがわかっていない。

この感覚の無さが、人に距離を置かれるポイントだ。

 

知らない人同士がお近づきになる際、感性のラインが近いことが重要だ。

 

人間は

自分と似た感覚=同族

に親近感を覚え、感覚が違う種族に対しては警戒する。

 

これは古い人類の、種族間抗争の頃から見られていた性質で、

「ふるしゅしゅしゅ~~!!」

と興奮するしんこchを見ると、普通の人は違う種族に感じて恐怖を覚える。

 

異なる人種の乳幼児がハグした写真を見て

『何も知らない無垢な子供には種族の概念はない!

対立は周囲の教育で起こる!』

 

と興奮する人がいるが、これは間違いだ。

本能的に別の種族を警戒してしまうのを、教育によって抑えている。

 

人はドラマチックに物事を捉える傾向があるので、たまたま乳幼児がハグしていた写真を見て、感情的に興奮できる筋書きを思い描いてしまう。

 

『1億円』の札束の写真を見て自分も所有できると思うのも、ドラマチックを求めて冷静な思考ができない人の特徴だ。

 

悪口が多い人は稼げない

しんこchは、ろくに視聴者がいないであろう配信で決意を語る。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

「一日中テレビの実況と、無意味な動画のたれ流しは、もう止めます!!」

 

そんな不毛なことをしてたんだ・・・

子供部屋にこもって、ガス圧で上下するイスの上にあぐらをかいて、一日中テレビの実況をしていた。

 

恐らく実況と言っても、延々とテレビに文句を言い続けているだけだろう。

そんな不毛な環境だから、少しセミナーの熱気にあてられると

 

『人生を変える!!』

とモチベーションがぐんぐん上がる。

 

だが常に不正解を選択する、しんこchのような人のやる気スイッチを押してしまうと、マイナス方向へ全力疾走してしまう事が多い。

 

こういう人はアイドリング状態がなく、いきなりレッドゾーンまで加速してしまうので興奮させたくない。

 

子供同士の理不尽な忌避と違って、大人なのに何をしでかすかわからない恐さのために避けられるのは仕方がない。

 

▼「人生を変える」と安直に言うおじさん

マルチに何度も騙される竹山さん
フリーエージェントくん編より(30~32巻) 本人曰く、リーマンショックでリストラされて以来、安定した職に就けていないという竹山さん。 バイトで貯めたなけなしのお金を、一発逆転を狙ってマルチ商法なんかにかけてしまう。 ...

 

反射的に悪口が出る

 

他のアフィリエイターの村上仁と、セミナーで会話をするしんこch。

少しだけ知識があるので、村上仁に上からの立場で話す。

 

「ここの塾生はほとんどがアフィリエイターだ。」

 

「アフィリエイター?」

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

「お前、馬鹿?」

 

「なに!?」

 

すぐに”馬鹿?”と口をついて出るのが、生来の嫌われ者の特徴だ。

更にテレビの実況でも悪態をつき過ぎて、反射的に出るようになってしまっている。

 

本人は毒舌だと思っているかも知れないが、単に性格が悪いだけだ。

 

恨みがましい性格

しんこchは元より心根が優しくない上に、共感性が低くて嫌われるため、他人から悪意を返される事が多い。

 

だから一番慣れているのが悪意のコミュニケーションで、相手に憎まれ口をぶつける事しかできない。

 

もう少し他人と接していたら、言ってはいけない事もわかっただろうが、そうなる前に人間関係で痛い目に合って部屋に引きこもっている。

 

こもってネットで一方的な誹謗中傷をする内に、ますます悪口の歯止めが効かなくなる。

たまにいる呪怨のようなSNSアカウントは、このようにして生まれる。

 

残念な人ほど、社会に手厳しい理由
バイトくん編(1巻)ほか 残念な人ほどすぐに 「人として最低」 などと、他人を全否定する言葉を使う。 自分の社会的地位が低い場合は、自分ではなく社会が悪いことにする。 彼らは自分のダメさをごまか...

 

彼らは自分が悪いとは思っていないので、なぜ人に嫌われるのかわからず、理不尽さをおぼえている。

 

しんこchは他人の地雷を踏みやすいので会話が苦手だが、自分が優位な立場の時には安心して話ができる。

アフィリエイトで成功報酬がもらえる話をしている内に、自分の言葉に興奮して

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

「フーッ フーッ」

 

と呼吸が乱れるしんこch。

これも、話ながら勃起の一つでもしているんじゃないか? と気味が悪くなる。

 

興奮するポイントやテンションの上がり方がズレていて、一緒にいると恐怖を感じる。

だいたい、『しんご』という名前なのだろうが、なんで『しんこch』みたいに男性器ギリギリのハンドルネームをつけるのか、感性を疑う。

 

子供の仲間外れは無知ゆえに起こるが、大人の場合には理由があって距離をおく。

しんこchは終始ズレているが、無知な村上仁が質問をする形で会話が続き、しんこchは親しくなったと勘違いする。

 

村上仁は、いちいち嫌な言い方をするしんこchに

 

(鼻に付くけどいろいろためになンな…)

 

と思っているだけで、親近感は抱いていない。

しんこchは他人への共感力がないので、会話の量だけで親密になったと思ってしまう。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

「ぼっぼ… 僕と、

とっと… 友達になってくれないか?」

 

と、距離を詰めてくる。

友達になってくれないか? と疑問形で聞いていながらも、断ったら逆恨みする性格だ。

 

そこにマルチの幹部がやってきて、村上仁を誘ってどこかに行ってしまう。

 

残されたしんこchは

(友達の答えは?)

 

と思いながら、村上仁に恨みを抱く。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

感情が安定していないから、友好から一点して恨みを抱くふり幅も大きくて、ニュートラルな部分がない。

 

何かあるとすぐに恨みの念を抱くから、社会に敵意を抱きやすい。

たまに少しでも友好をかえす相手がいると、すぐに粘着ストーカー化する。

 

関連:ストーカーの沼田

 

少しの衝撃でも爆発する、ニトログリセリンのような危うさがあるので誰も近づきたがらない。

案の定しんこchは、次にセミナーで村上仁に会った時に敵視していて

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

「お前は俺の足下にも及ばない。

お前にだけは絶対に負けない。」

 

(……なんだ こいつ。)

 

しんこchは自分の中で勝手に恨みを醸成しているから、村上仁には何が何だかわからない。

こんな風にして、人生の至る所で対人トラブルを起こしながら生きている。

 

彼の履歴書は恐らく一貫性が無く、ブツ切りの経歴であろう。

人格は書類からも見抜くことができる。

しゃべらなくても嫌われる

本人は人間関係がいつも上手くいかないのは、周囲の人間が悪いと思っている。

この認知の違いは、商いのセンスの無さにも通じる。

 

マルチの商材をじゃんじゃん買って、動画広告を流すしんこch。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん30巻」小学館

 

ベストにシャツという金持ち風の恰好をしてヒゲを生やすのだが、やっぱり人に嫌われる感性をしていて嫌なルックスをしている。

 

何で枝豆みたいな頭の形を目立たせるような、チョロッとした前髪にはねた後ろ髪をするのだろう。

嫌われる人というのは、例え音声を消した動画でも嫌われる才能を持っている。

 

外で嫌われ続けているから、家にこもって薄い襖で仕切られた子供部屋で生活をするしんこch。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館

 

どんなに嫌な事をしても、母親だけは見捨てない。

だからいつまでも、しんこchは変われないでいる。

 

しんこchは嫌われていて可哀そうなのだろうか?

否。

 

しんこchは小動物など弱いものを虐待する、性根の悪さを持っている。

外で嫌なことがあったから、より弱い生き物に辛くあたるという意見もある。

 

だが心根の優しい人間だったら、自分がされて嫌なことを他人にする事はない。

母親にお金のことで注意されると、

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館

 

「うるせェ ババァ!!」

 

と言って暴力をふるう。

母親の世話になって生きているのに、何の恩も感じていない。

 

お金を稼ぎ続けられる人は義理堅いものだが、しんこchはあだで返す。

こういう、正のエネルギーを負に変換して返すような人間は、金銭も

 

負=借金

 

しか増やせない。

 

年齢と共に負のエネルギーは大きくなり、まるでブラックホールのように拡大をして、マルチで多くの人を負に引きずり込んでいく。

関連:マルチに何度も騙される竹山さん

 

やがては本物のブラックホールと同じく、しんこchは負が拡大しきったら一気に消滅する人生だろう。

 

一時だけ稼ぐ人の顔

マルチを続けていて、少しだけ上のランクにいる連中の顔も実にリアルだ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん31巻」小学館

 

この独特の嫌な顔つき。

 

こういう連中は、マルチを渡り歩いて中年くらいになって逃げ足が遅くなったところで、出資法違反で捕まったりする。

 

ペテンをやるような人間は元々の嫌な顔のベースに加えて、他人を騙す事で独特の“灰汁(あく)”が浮んできて、小悪党顔になっていく。

 

このページにも出てきた村上仁で、顔つきが変化する理由がわかる。▼

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人を見た目で判断するのは、いくらか外れたとしても安全策としては理にかなっている。

 

『人は見かけによらない』

 

というのは、日常に意外性を求める人の性質によって印象に残りやすいだけで、実際は見かけ通りの事が多い。

近づいてはいけない人は、ちゃんとサインを出している。