風俗にハマる佐野

寝ながらゲームをする姿 おじさん
真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

フーゾクくん編より

先月からようやくコンビニでバイトを始めた佐野。

31歳でゲーム三昧の上、風俗にもハマっている。

 

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風俗にハマる男の環境

実家で寝ながらゲームをする姿は、中学生の頃と変わらない。

変わったのは風俗を覚えたことくらい。

教育のタガが外れた分、中学よりもひどい有様になっていてブクブクと太っている。

 

母親は息子を嘆いているようで、世話をして腐らせている。

佐野が外出しようとすると母親が

 

「ドコいくの?」

 

『バイト』

 

「ゴハンは?」

 

『いらねー』

 

佐野が出ていくと、父親に愚痴る。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

「あの子、今年で31歳だけど、バイト見つかってよかったわよ…」

 

『あーそー。』

 

「先月なんて一日中テレビゲームばっかしてたのよ……

注意するとカベ蹴るし……」

 

父親は息子に興味がない。

 

佐野のように芯がない男の父親は、大抵影が薄い。

子育ては母親任せだが、母親は過干渉でゲーム暮らしの手伝いをしているようなものだ。

 

バイトのストレスを風俗で発散

そんな子供の佐野がバイトに出ると、我慢ならないことが沢山ある。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

「弁当温め足らねーよ!

底がぬりーンだよ!

温め直せ!」

 

客に弁当の温めが足りない事を注意され、イラッとして乱暴にレンジを扱う。

 

コンビニのレジでイラつく佐野

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

その態度で更に客が

 

「なんだコイツ!? バカじゃねーの!?」

 

と言う。

佐野の怒りは夜勤明けの朝になっても収まらない。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

「死ね!」

 

と言いながら、自分の手を口にガジガジする。

佐野は子供だからストレスにどう対処していいかわからず、こんな奇行をする。

 

「こんな日はまっすぐ家に帰りたくねェ……」

 

自分の安息の地である家に、この気分を持ち込みたくないから風俗嬢の瑞樹の所へ立ち寄る。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

一日のストレスの解消に、二日分のバイト代を費やしてしまう。

このあたりのこらえ性の無さに人生感が出ている。

恐らくコンビニバイトも、じきに辞めるだろう。

 

大抵、彼らはプライドが高いと言う。

築き上げたものもないのに、自分のどこに対するプライドなのかわからない。

プライドではなく、単にこらえ性がないだけである。

 

家の中では王様

彼が王様で居られるのは家だけだ。

母親に文句を言う佐野

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

洗ってくれた母親に

 

「おいババァ!

Gパンは水洗いって何億回も言ってンだろ!!」

 

駄々っ子は数回、自分が言った事が言う通りになっていないと、何億回にも感じる。

母親は一切を拒否すればいい所を

 

「ゴメンね ゴメンね」

 

と甘やかし、息子を王様扱いしてしまう。

部屋も勝手に掃除されていて

 

「おいババァ! 俺の部屋を勝手に片づけるンじゃねェ!! ブッ殺すぞ!!」

 

「ゴメンね… すごく汚れてたから……」

 

「ちげーよ! 完璧な配置だって何兆回も言ってンだろ!?」

 

結局は母親と息子は共依存の関係で、もたれあいながら腐っていく。

 

風俗嬢に上から目線

佐野が風俗にハマるのは肉体的な快楽だけではない。

風俗嬢には上から目線で接する事ができるからだ。

 

佐野は風俗嬢の瑞樹にメールを送る。

『深夜、独り部屋でフッと思ったコトを、お前に伝えたくてメールした。』

 

カッコつけているが、実家の部屋で寝そべりながらメールを打っている。

痛いポエムが続いて瑞樹は辟易したが、営業のために我慢して読み進める。

 

『お前は女で

まだ若いから、世の中の本当の苦労を知らない。』

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

佐野の苦労とは、コンビニで客の中学生に敬語を使うことだ。

メールは続く。

 

痛いメール

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

『だが、リアルに生きていればきっとイイコトあるぜ!!

夢を諦めるな!

ちっぽけでもイイじゃない。』

 

夢も希望もない佐野に、夢のことなど言われたくない。

それに所々、相田みつをテイストが入っているが、かえって佐野の薄っぺらさを際立たせる。

 

『今をみつめて生きろ、瑞樹! by 佐野ハジメ』

 

ハジメという名前さえ、人生何も始まっていない佐野への皮肉に感じる。

 

中学生への接客くらいでストレスを感じる佐野に対し、風俗嬢の瑞樹は客を冷静に分析し、罵声を浴びせられても包み込んで、逆に延長につなげる接客術を持っている。

 

そんな仕事力を持っている相手に『今を見つめて生きろ』

痛すぎて恥ずかしくなってくる。

このメールは、こんな姿で打っている。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

追伸で自分をアピールした後の締めは

 

『サンキョー 瑞樹。』

“サンキョー”という誤字で、最後まで瑞樹を脱力させる佐野。

 

そんな力作が瑞樹の心を揺さぶっただろうか?

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん5巻」小学館

 

「佐野みたいな中途ハンパな客は、自分がイケてると思い込んでるから、タチ悪い。」

 

否、仕事ができる瑞樹に正確に分析されている。

 

関連:風俗の客がキモい理由

 

このリアルさが漫画を引き立てる

モブキャラにも人生の垣間見えるダメ人間を配置するのが闇金ウシジマくん。

佐野はバイトをすぐ辞めるし、実家暮らしなのに親に文句ばかり言う。

 

何でも人のせいにするし、自分を棚に上げて他人に説教メールを送る。

こういう、自分に甘い人の体型はポッチャリしている。

 

こういうワキ役がいる事で、ウシジマくんの世界観をリアルに感じてどっぷりと入り込む事ができる。

作中に肉蝮のようなアクの強いキャラが出てきても、ウシジマくんの世界ならありえると納得してしまう。

ウシジマくんの洞察力
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人を見抜く方法

おじさん
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漫画闇金ウシジマくんの人間学