女同士のめんどくさい付き合い モコ(葉山)

若い女
真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

フーゾクくん編より(5~7巻)

 

女子は集まると仲良し、別れた途端に悪口。

 

こんな不思議なところがある。

そんなに好きでもないのに、どうして友達付き合いをしているのか?

女同士のめんどくさい付き合い モコ(葉山)

モコ(葉山)の通うFラン大の同級生で、UMA(未確認生物)同好会でも一緒の麻紀(まき)。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

彼女は地下アイドルっぽい、微妙なブスさ加減を持っている。

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麻紀(まき)はサークル内で、モコが最近キレイになったとウワサされている事を伝える。

 

「UMA同好会の男子も、みんな言ってるよ。

最近カワイクなったって。」

 

女子の会話は繊細で、こんな風に友好を演出した後で知りたい事を質問する。

 

「彼氏できたでしょ?」

 

「えーー違うよォ~~!」

 

唐突にモコの買ったドリンクを見る麻紀。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「あ! そのドリンク新商品のヤツだよね!」

 

「うん…‥」

 

「ちょっと ちょーだい!」

 

女子は共感を大切にするので、他人の物にも興味を持つ。

これも友好の演出で、いちいち大げさでうるさいのも特徴。

 

モコは若干ウザいと感じるが、受身な性格なので麻紀に合わせる。

こういう気持ちとは裏腹の芝居で、女子のストレスは溜まっていく。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「あー、うまい♡」

 

モコと同じドリンクを飲み、必要以上にハシャいで仲間意識を確認した所で核心部分を聞く。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「葉山、朝倉先輩にコクられたンだって?

付き合ってるの?」

 

「えっ?」

 

朝倉というのは同じFラン大の先輩で麻紀が片思いしているのだが、朝倉はモコにしつこくアプローチしている。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「朝倉先輩と付き合ってるの?」

 

「付き合ってないよ。」

 

「ほっ‥…本当?」

 

麻紀はモコが朝倉と付き合っているかどうかだけが知りたかったのだ。

女子の会話はこのように手順が必要で、褒めたり仲間意識を確認する時間を要する。

 

男はそういう地固めがなく本音をぶつけて、時に闘争に発展して拳をぶつけ合うことになる。

女子は傷つけあわないよう、事前の手順を重視する。

 

こういう所も女性の平均寿命の方が長い理由だ。

もっと詳しく:『人を見抜く方法』第五章 男女の人間学(面接の評価が高い女性)

 

女子は望まない答えは受け付けない

UMA同好会の部室にいる、麻紀とモコ。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「昨日、朝倉先輩とカラオケ屋でデートしたの。」

 

「へー そぉ。」

 

麻紀は楽しそうにその時の様子を話すが、朝倉は相変わらずモコにしつこくアプローチしていた。

昨日のカラオケも、朝倉は麻紀が居ればモコも来ると思っていたが、モコが欠席したので消化試合のようなものだった。

 

麻紀もそれを感じながらも、モコをけん制するために

『デートしたの』

という表現を使った。

 

希薄な女の子同士の付き合いには、軽いフカシが入る。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「私ね、先輩にコクろーと思ってるンだけど、葉山はどー思う?」

この意味は

(私が朝倉先輩にコクるから、モコ(葉山)は手を出すな)

 

と釘を刺している。

モコはしつこい朝倉に辟易しているので、心底どうでもいいと思ってる気持ちが言葉に漏れ出てしまう。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「好きにしたらいいのでは?」

 

これは麻紀が聞きたかった答えではない。

女子の会話は筋書きが決まっていて、空気を読みつつ筋書きに沿ったセリフを答える穴埋め問題だ。

 

答えをハズすと『あのコ空気が読めない』という対象になる。

麻紀は容姿も人間性も低レベルなので、すぐに不満を顔に出す。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

それを見て人の顔色を伺うのに慣れたモコは

 

「あ……」

(ちょっと冷たい言い方だったかな?)

 

と察して、無難な答えに言い直す。

 

「きっと上手くいくよ、麻紀!!」

「そお? 葉山、応援してくれる?」

「うん!」

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「ガンバレ 麻紀♡」

 

「ありがとーー♡」

 

これが、たまたまFラン大で一緒になっただけの、間に合わせの友達の白々しい会話。

下賤な女の子らしい笑顔の麻紀。

 

群れでいるのが正しいと思いたいため、若い女子の会話には  や ! が入って『楽しいね、私たち!』という演出がされる。

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そんな女同士の大団円に、無神経な朝倉が入ってくる。

昨日、モコに何度もメールしてカラオケに呼んだのに来ない不満を、麻紀の前で言う。

 

メールを無視していたモコがウソをつく。

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

 

「……え!?メール?

あースミません 寝ちゃってて…‥」

 

そんなモコを、ブスな地下アイドル顔でキッと睨みつける麻紀。

 

モコにはどうしようもないのに、自分の筋書き通りにならない結果を憤る麻紀。

 

地下アイドルはメンヘラな顔立ちが多いが、麻紀もカンシャクを起こしやすい不安定な顔つきをしている。

朝倉が去った後でモコはフォローするために、麻紀をご飯に誘うが無視される。

 

真鍋昌平著「闇金ウシジマくん6巻」小学館

(あー 怒ってる……

めんどくさいなァ……)

 

こんな良い点が一つもないような女子とも付き合えるのが、女子のコミュニケーション能力の高さを表している。

卒業すると疎遠になって、結婚式にも呼ばないような仲になる。

 

それでも女子は一人でいるより生存の可能性が高まるので、新しい環境では気が合わなくても群れをつくる。

自分の遺伝子を残すための生存戦略で、共通の敵がいれば結束してこれを叩く。

 

しかし遺伝子を残す上でより重要な、男の事が絡むと女同士の関係は敵対に変わる。

 

ブスが美人を妬んで攻撃するのも遺伝子を残す戦略の一つで、シンデレラの話と同じ事が学校や職場で起こっている。

 

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