フリーターくん編(7~9巻) 他より
凶悪な少年たちの犯罪は、理解がしがたい。
彼らは単なる頭の悪さでは説明がつかない行動をとる。
だが凶悪な少年たちが、実は現代人ではなく原始人であったとしたら、全て合点がいくのではないだろうか?
凶悪な少年の正体
同じ人間なのに、なぜ現代人の脳ではない者が出るのであろうか?
彼らの生い立ちから、原因を探ってみたい。
凶悪な少年の群れというのは、歩き方からおかしい。
股を広げたり、上体をゆすって存在を誇示するように歩く。
彼らの動作がうるさいのは、猿のように言語よりボディーランゲージの方が発達しているからだ。
彼らの会話風景を録画し、ミュートにして再生してもどんな会話か想像がつくだろう。
それに服や髪も奇抜なものが多く、不必要なまでに主張が激しい。
一目で不良とわかる少年が街に多いのは、彼らの家では10代も半ばを過ぎれば成人とされ、家に居づらくされているからだ。
「もうすぐババァ(母親)と店長(愛人)が仕事から帰ってくるから、外、行かね?
俺、店長のおっさんキライなンだよ…… どっか行くべーよ。」
不良の家庭環境が複雑なのは親も原始人で、子供を産んでは相手を変える習性があるからだ。
幼児は家庭の経験で、現代人の脳の基礎が作られるが、不良少年の家庭にはそれがない。
医療少年院の子らにケーキを3等分させようとすると、思いもよらない切り方をするのだという。
経験が無いからできないのではなく、現代人にあるはずの認知能力がないからできないのだ。
認知ができないので学校教育に適応する能力がなく、他の生徒の妨害をする。
学校がつまらないからと辞めてしまうが、私生活もつまらないから後悔する。
自分たちで何かを作りだす文化がないから、学校を辞めると現代社会でやる事が何もない。
彼らが代々、貧困を抜け出せないのは格差社会のせいではない。
他者から奪う原始人型の生存戦略が、法治国家ではペナルティが大きいためだ。
農耕を始める前の人類だから、実るまで時間のかかる勉強に価値を感じない。
例え教育費の高い学校に無償で入れたとしても、同級生をぶん殴ってメガネを割るのが関の山だ。
彼らには学校教育ではなく、家庭でやらなかった認知能力を補う治療が必要なのだ。
彼らの原始性は個性として放置され、生涯にわたって犯罪を繰り返す人格に固まってしまうだろう。
彼らが街を徘徊しても、母親が気にしないのはメスだからだ。
すでに興味は勤め先の店長の男に移っていて、家に連れ込んでいる。
男の子は実の父親であっても、成長の通過儀礼として敵視をする年頃がある。
ましてや、母親の彼氏となるとなおさらだ。
その彼氏が家に帰ってくるので、居場所はない。
野生の熊のオスは母子の熊を見つけると、自分の子供を産ませるために小熊を殺す。
シンママの彼氏が連れ子を殺す事件がままあるのは、人より動物に近い男とくっつくからだ。
なぜ彼らは原始的なのか
母親からして原始性が強く、子供を早く多く産んで、後は自然の摂理に任せる。
原始人の女の好みは、自分と同じく原始人のような男で、他者から強奪する”男らしさ”に惹かれて結婚する。
結婚の概念が薄いのですぐに離婚し、
野生動物と同じく彼らは、母親だけで子を育てる。
そこに似たような性質の野良のオスがやってきては、一時的につがいになる。
原始人のモテの基準は”イカつい”がキーワードになっていて、それを形にしたのが不良の有様だ。
母子家庭の母親と付き合う男は、その子供とも信頼関係を築かなければならない。
普通の男よりも、求められるものは多い。
だが実際は、独り身の女性に相手にされないからシンママに手を出すような、普通より劣る男が多い。
こういうオスが入ってきて居場所を失った少年は、家庭環境で共感性や協調性を経験せずに成長する。
彼らの家庭は親が原始人だから、地べたで食事をしたり、文明が届かないホラ穴暮らしのような生活をしている。
これが現代人の脳が育たない理由だ。
脳の大脳辺縁系という部位は、本能や情動など誰に教わるでもなく備わっている、動物的な脳だ。
その上に、進化の過程で発達した大脳新皮質があり、知性や理性や認知能力を担い、大脳辺縁系(本能・情動)を抑制している。
狂暴な子というのは、大脳新皮質(知性・理性)が発達しておらず、原始人のままなのである。
・腹が立ったら暴力
・女がいれば襲う
これらの犯罪はいずれも、
『街に原始人が出た!』
と思えば、腑に落ちるのではないだろうか?
ずさんでマヌケな犯罪をして逮捕される原始人を見ると、猿回しの猿のようで現代人は笑ってしまう。
関連:シンママルミナの子供たち
弱い人間は狩りの獲物
原始人は現代の脳がが欠けているから、社会に適応できない。
だから似たような連中とつるんで別の社会をつくる。
その群れ以外は獲物になる。
家に居場所がなくて街にでるが、街の全ては金がかかる。
「金がなきゃ…‥ ナニも出来ねェ……」
そこに通りかかったのが、荷物をガラガラと引くホームレスのおじさん。
悪党たちは『獲物』の後をつける。
彼らはバカだが、人目につかない場所まで後をつける知恵はある。
人間が猿に近かった頃から、集団での狩りでは獲物の追跡をしていた。
人けのない河原は、いつも犯罪者たちにとって格好の狩場だ。
現代人は困っている人に手を差し伸べるが、原始人にとって弱い者は何をしてもいい相手だ。
金がない⇒他者から奪う
というのを、ごく自然な行いだと思っている。
だから罪悪感というものがない。
「ねェ!! 金ちょーだい!!」
グレた少年の声が大きいのは、言葉が発達していなかった頃の脳に近いから、猿のように語気で威嚇をするためだ。
お金を持っていないというおじさんに
「嘘つくな サイフ出せ!」
「サイフも持ってない!! …俺、今、200円くらいしかないよ…」
悪党らは勝手におじさんの荷物を探り、免許証で名前と歳を確認する。
イイ歳したおっさんなら、金持っているだろとしつこく絡む。
言葉をうまく使えないから、同じことを繰り返すのも原始人の特徴だ。
『関係ねぇ・うぜぇ・ゴラァ』
こんな単語だけで延々と会話できる。
悪党の内の一人が、なかなか金を出さないおじさんに対し、毛を逆立てて興奮状態になる。
大脳辺縁系(本能・情動)が優位で、新皮質(知性・理性)が発達していないから、自分の欲求がかなえられないと、すぐに憤怒する。
集団の高揚感と群れでの序列意識も加わり、原始人は狂暴化する。
突然なぐる少年A。
言葉で伝えられない代わりに、すぐに手が出る。
人の痛みが想像できるほど、脳にバッファ(空き)がない。
小さい脳は自分の事でいっぱいなので、こういう連中は極度にわがままなのも特徴だ。
だが、それでいい。
原始時代に生き残るのは、他を押しのけて奪い取る利己的な人間だからだ。
ホームレスにナイフを向けて
「クツ脱げ!! コノヤロウ!!」
過去のカツアゲ(狩り)で、弱い者がどこにお金を隠しているのか学習している。
完全な獣ではなく、多少なりとも学習能力がある所が小賢しい。
被害者をいたぶる理由
凶悪な少年らは、隠していたホームレスの全財産を抜き取るが、解放はしない。
ホームレスをゴールポストの前に立たせて、自分たちが投げる石からゴールを守れと命令する。
手加減なしで石を投げるから、おじさんの額から血が流れる。
それを見て悪党たちは
「ぎゃははははははははは…」
と、猿のような笑い声を上げて喜ぶ。
他人が痛い目にあうのは、彼らにとって最高の娯楽だ。
抑制が効かないから行動がエスカレートして、こぶし大の石をおじさんの頭にぶつけてしまう。
動かなくなったおじさんを蹴って確認し、壊れたおもちゃのように、その場に捨てる。
彼らはなぜ、お金だけをとって解放しなかったのだろうか?
それは強盗は二次的なもので、一番は原始的な欲求を満たす狩りが目的だからだ。
河原から、
「ぎゃはははははははは…」
と笑いながら去っていく凶悪な少年たち。
彼らは、罪悪感が生まれる前の人類の姿だ。
もっと詳しく知る:『人を見抜く方法』第十章 不良少年の人間学
暴走族くずれの生態
暴走族くずれの夫が、深夜に子分を引き連れてアパートに帰ってきた。
髪を染めた若い母親は激怒し
「こんな夜中に何言ってンだテメェ――ッ。
外(おもて)行ってこい!!」
と啖呵を切る。
ヤンママはよく、言いたい事を言う、まっすぐな性格と言われる。
だが、そうではない。
相手との妥協点を考えられない原始人は、喚いて我を通すことしか知らないのだ。
だから女であっても、うるさくてガラが悪い。
原始人のコミュニケーションは単純だ。
言葉が通じなければ
女の顔面であろうとぶん殴る。
女をグーで殴ってはいけないという理性は、原始人の脳にはない。
彼らの世界ではDVではなく、暴力さえもコミュニケーションの一つになっている。
ぶん殴られて、アパートから出る母子。
あと何回かこんな事を繰り返し、離婚をしていくお決まりのパターン。
結婚・出産・母子家庭までがルーティーン化している。
現代社会の人は学習を重視して、少しでも給料が多くもらえる戦略をとる男女が多い。
だが不良らは本能に突き動かされて、原始時代同様に若い体で子供を産む事を選ぶ。
後先は考えられないので経済的には成り立たず、ホラ穴暮らしをしている。
そんな暮らしを格差のせいであるとし、自分の行動を省みない。
彼らは弱者に対し慈悲の心がないのに、自分たちは現代人に対し、弱者であるから保護をしろとアピールする。
関連:汚い言葉遣いの愛沢の嫁
社会に恨みを抱き凶悪化
元暴走族の男は、幼少期から恨みがましかった。
自分の家が貧乏で、みんなが持ってるおもちゃを持っていなかった。
当然のように他の子から奪い取ると、子供の親たちに
「あのコと遊んじゃダメでしょ」
と言われるようになった。
ちゃんと理由があって社会に拒絶されているのに、彼らは被害者意識を持つ。
『日本は同調圧力が強い』
と言うの者の多くは、自分が他人に嫌なことをした自覚がないから、周囲の人の心が狭くてハブられたと思っている。
認知能力の歪みで彼らの目には、常に周囲が悪に映っている。
こうして、コミュニティに敵愾心を抱くようになる。
元暴走族の男は通勤する人達を見ながら、こんな事を考えている。
(普通が幸せか? 平和が一番か?)
普通に働く人の努力も考えず、彼らが得たものを自分が持っていない事を恨む。
自分の取り分を、社会に奪い取られたとさえ思っている。
そういった恨みがましい人間は、学歴・転居歴・職歴を見れば浮かび上がってくる。
原始人は狩りをする
社会の表で生きにくい彼らは深夜に行動し、見かけたカップルを襲う。
「車はカンベンしてください。」
「絶対カンベンしねェ! 俺の絶望を分けてやる」
原始人は自分が受けた苦痛を、他人にも味合わせないと気が済まない。
満たされた相手を見ると、原始人たちが腹を立てるのは何故か?
それは資源の乏しい原始時代、誰かの悦びは自分の損失であったから、他人の幸福を妬む脳になっているのだ。
単に金品を奪うだけではなく、女性には絶望を与える。
そのまま女性を拉致し、ホテルに運び込む。
こういう連中がやるのは、ただの性行為ではない。
前述のホームレス狩りと同じく、集団で女性を襲う事は狩りなのだ。
全員で肉をむさぼり、なぶる事を目的にしている。
被害を受ける現代人の女性は、その知性で何度も事件の事を考えてしまい、トラウマとなって脳に焼きついてしまう。
だが狩りを楽しんだだけの犯人たちは、罪悪感にさいなまれる事はない。
凶悪な少年が存在する理由
知性がなく極めてわがままだから、経済力がない。
顔も原始的でブサイク。
こんな人間が存在する理由は何であろう?
それは、世界が災害や核戦争で荒廃した時、最も生き延びるのが原始人だからだ。
種というのは、生命が途切れないよう多様性を持たせる。
過酷な環境では他人から奪う事を好み、弱者を食い物にしても良心が痛まない、凶悪な原始人が生き残る。
これが世の中に、悪党がいなくならない理由だ。
彼らはその時に備え、公団やアパートで繁殖して一定数を維持している。
今は文明が抑えつけているが、社会がひっくり返ったら、現代人は狩られる側になる。