生活保護くん編より(24~25巻)
シングルマザー希々空(ののあ)の姉の子供。
彼氏と会うのに子供が邪魔で、ののあに預けに来た。
子供はおもちゃ感覚
ののあの部屋に突然、子供を連れてくるののあの姉。
子供は二人居るが、兄弟で感じが違う。
黒髪の子供の方は、地蔵のように一言も発しない。
もう一人の1歳児の方は、髪も服も母親のおもちゃのようだ。
この分だと、名前も恐らくキラキラネームだろう。
キラキラネームになる一因は、親の周囲にそれを咎める常識のある人が居ない事に起因する。
こういう親は子供の名前も服装も、おもちゃ感覚だ。
ののあの部屋に
「一緒に夜メシ食お。」(言葉使いは無論、汚い)
と言って姉が持ってきたのはカップラーメン。
普段、子供達に何を食べさせているのか想像がつく。
子供の前で押し付け合いをする
ののあの姉が、ののあの部屋に来たのは子供を預けるためだ。
上の子の事を、母親であるののあの姉は「こいつ」呼ばわりする。
上の子がいると彼氏の機嫌が悪くなるそうだ。
「ター坊(下の子)は大丈夫なンだけど
こいつがいると彼氏の機嫌
悪いのよ~~~!!
預かってくんない?」
ののあは一言
「やだよ。」
こんな会話を子供の前でする。
上の子は無言でずっと、恐らく唯一の宝物であるDS(ゲーム機)をいじっている。
自分の押し付け合いをする会話を確実に聞いているが、何も聞こえていないフリをしている。
子供らしく動き回らず、ジッとしているのにそれでも邪魔者扱いされる。
こんな残酷な事はない。
大人しくしているのに、疎まれてつまはじきにされる理不尽さ。
このシンママにとって、子供は余計な荷物でしかない。
イボができちゃったと同じニュアンスで、子供ができちゃったのだ。
ののあと姉の会話で、上の子はいつもゲーセンで、一人で閉店まで放置されている事がわかる。
それで親子共々、出入り禁止になったのだが、ののあの姉が悔しがっているのは貯めていたメダルが無駄になった事だ。
どこまでも子供の事を考えていない。
上の子は、どこでもじっと我慢するクセが付いてしまっている。
子供らしい無邪気な感情表現も消し去られてしまっている。
それにののあの姉の彼氏も、上の子を疎んじている。
倫理観のある男なら、愛する人の子供という事で大切に考えようと努力する。
だが、今の彼氏は恐らく低俗な人間だろう。
そういう人間は野生動物に近い行動をする。
野生動物は別のオスの子供を殺して、母親のメスに新しい子供を作らせる。
粗野で低能で動物に近い男。
姉はそんな男を彼氏にして、第一に考える。
母親なら子供を第一に考えてほしい。
だがののあも姉も同じように育てられたから、それが家族の形として普通なのだ。
下の子も大事にされておらず、オムツがいっぱいになってもそのままにされている。
こういう子供が、闇金ウシジマくんの世界の住人に育っていくと思うと、なんともやりきれない。
子供に選択肢はないのだから。