トレンディーくん編より(20~21巻)
いい歳してナンパ仲間とナンパをし続けている鈴木斗馬。
その手口がまた気分悪い。
家庭的な面をチラチラ見せて、下心がない事をアピールして近づく。
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全てをさらけ出して警戒心を解く
女性陣に声をかけて和ませて、結婚指輪を見せつけて、子供の話をする。
それに笑顔は恰好つけていない。
これが鈴木斗馬のテクニック。
ナンパを警戒する女性は、妻子をさらけ出す斗馬に下心がないと思ってしまう。
けど、見ず知らずの男が女に声を掛ける意味なんて一つだろうに。
そんなウソに慣れた彼は、嫁にも出張中とウソをついている。
現金が足りない時、ナンパしている中目黒でATMを使った履歴を残したくないという。
アシが付かないという理由で、ウシジマくんから金を借りる。
そこまで警戒して浮気するって、やっぱり病気なのだろう。
過食症と同じく、人に受け入れられたい過愛症とでもいうのだろうか。
そんなナンパな日々の中で、アラフィフの万里子と出会う。
![万里子](https://usijimakunnoningengaku.com/wp-content/uploads/2018/10/20kan143-300x300.png)
出典 真鍋昌平著「闇金ウシジマくん20巻」小学館
裏路地に人造人間レベルで若々しい50歳の万里子と、酔った若妻がいた。
若妻にちょっかいを出す斗馬に
「レディに失礼なマネはやめなさい」
『はい、失礼しました』
「あら素直。かわいい♡」
何だろう、このセピア色したスカした感じ。
90年代トレンディドラマをいまだに引きずっている。
何がレディだ。
それで鈴木斗馬は、以外と良いかも知れない万里子に目標を変える。
好きという感情とも言い難い。
閉経した女の負担のなさが気楽だと。
鈴木斗馬は最低なのだ。
そこそこ頭はいいが、心が伴わない
ここまでで、彼に論理性を感じるが、本人曰くまぁまぁの大学・会社に入ったとのこと。
女を研究してモテるようになったが、男友達がずっとできなかった。
本人いわく、人と一緒にいるのが苦手なのだと。
女性は一緒に居るというより、肉体関係が介在しているからまだいられるのだろう。
だが結婚したあとでも浮気をしている事から、継続的な人間関係は苦手なのだろう。
頭がいい人は自己完結できてしまうので、あまり他人を必要としない。
むしろ頭がいいので、奥さんのムダが目についてしまう。
![ゴチャゴチャした部屋](https://usijimakunnoningengaku.com/wp-content/uploads/2018/10/20kan202-300x300.png)
出典 真鍋昌平著「闇金ウシジマくん20巻」小学館
これが鈴木斗馬の家。
生活感がむき出しのキッチンをチラリ。
嫁の君枝の通販本の付箋をみて、(今年も使い捨ての服をたくさん買うのかな)
安くてすぐに着られなくなる服を買うのは、彼の合理性に反するのだろう。
子供がいるなら生活感が出てもしょうがないが、それが耐えられないのが鈴木斗馬。
生活感は人生が根付いている証だが、それも嫌う。
鈴木斗馬の育った家は貧しく、家庭というものに抱くイメージはネガティブなのだろう。
そんな男が結婚してしまったのは悲劇でしかない。
毒婦、万里子にハマっていく鈴木斗馬
![公園でコーヒーを飲む鈴木と万里子](https://usijimakunnoningengaku.com/wp-content/uploads/2018/10/20kan204-300x300.png)
出典 真鍋昌平著「闇金ウシジマくん20巻」小学館
公園の池のほとりで、インスタントでないコーヒーを飲む鈴木斗馬と万里子。
ちっちゃいお茶菓子まで用意している。
こういう小道具もスカした感じがする。
ボテッとした大福ではなく、実用的でないくらい小さな洋菓子。
生活臭を嫌う二人らしいお菓子だ。
キスまでするが、やっぱり中年の恋愛は気持ち悪い。
だんだん、万里子にハマッていく。
勘のいい奥さんに探偵をつけられ、浮気の証拠をつかまれる。
だが探偵に口止め料を払って事なきを得る。
しかし結局は奥さんの勘で浮気をしているという判定になる。
そこから徐々に歯車は狂いだす。
いや、もともと狂っていたのを繕っていたので、メッキがはがれだしただけだ。
今までのツケがのしかかってくる
まず若い浮気相手の一人が妊娠し、堕胎。
それらの度にウシジマくんに借金をする。
娘が入院して、付き添いで寝る嫁を見て、ようやく生活感のある女への見方を変える。
嫁が自分磨きの時間を削って、家族に奉仕していた事を理解したのだ。
だが、それで全てが許されるほど、ウシジマくんの世界は甘くない。
![夫の下着を素手で触れない](https://usijimakunnoningengaku.com/wp-content/uploads/2018/10/21kan100-300x300.png)
出典 真鍋昌平著「闇金ウシジマくん21巻」小学館
嫁の君枝は鈴木斗馬の下着を素手で触れなくなり、ゴム手袋を使って洗濯をする。
そんな母親の下で、娘も異様な絵を描き始める。
子供の絵には、その子の状態が表れやすい。
娘はおどろおどろしい絵を描くようになてしまった。
![遊具にポツンといる鈴木](https://usijimakunnoningengaku.com/wp-content/uploads/2018/10/21kan113-300x300.png)
出典 真鍋昌平著「闇金ウシジマくん21巻」小学館
一人、公園の遊具に乗る鈴木斗馬。
沢山の人を傷つけてきた彼の周りに人はいない。